BoseのSmart Soundbarにしたいけど、「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」どっちが良いのか悩んでおられる方も多いはず。
今回は、そんな悩みを解消すべくBose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」をスペックや音質などを徹底比較レビューします。
- Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のスペックを比較
- Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のサイズと重量を比較
- Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のテレビとの接続方法と対応フォーマットを比較
- Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のスピーカーの数を比較
- Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の独自システムを比較
- Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の音質を比較
- Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の拡張性
- まとめ
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のスペックを比較
まずBose「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のスペックを比較できる表をご覧ください。
Smart Soundbar 900 | Smart Soundbar 700 | |
サイズ(高さx幅x奥行) | 5.82cm x 104.5 cm x 10.7 cm | 5.72 cm x 97.8 cm x 10.8 cm |
重量 | 5.75 kg | 4.76 kg |
テレビとの接続方法 | eARC(HDMI)、光デジタル | ARC(HDMI)、光デジタル |
対応音声フォーマット | Dolby Atmos®、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、Dolby Digital | Dolby Digital、DTS |
スピーカーの数 | 9基 | 7基 |
Bose独自システム | TrueSpace™テクノロジー、PhaseGuideテクノロジー | PhaseGuideテクノロジー |
リモコン | 単4乾電池(2本) | 単3乾電池(4本) |
価格(定価) | ¥119,900 | ¥105,600 |
共通スペック | ||
Bluetooth | ワイヤレス通信距離: 最大9 m、Bluetoothバージョン: 4.2 | |
外観 | 上面:ガラストップ、前面:メタルグリル | |
インターネット | Ethernetポート(有線)、Wi-Fi(2.4GHz、5GHz) | |
音声アシスタント | GoogleアシスタントとAmazon Alexa | |
その他の入力 | ADAPTiQ入力(付属のADAPTiQ自動音場補正ヘッドセット用)、USB(サービス専用) | |
カラー | ブラック、ホワイト | |
拡張性 | ベースモジュール(サブウーファー)、サラウンドスピーカー対応 |
Bose「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」は外観や拡張性など共通する部分も多いですが、性能面で大きく違う部分があるので、その点を含め詳しく比較レビューしていきましょう。
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のサイズと重量を比較
Smart Soundbar 900 | Smart Soundbar 700 | |
サイズ(高さx幅x奥行) | 5.82cm x 104.5 cm x 10.7 cm | 5.72 cm x 97.8 cm x 10.8 cm |
重量 | 5.75 kg | 4.76 kg |
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のサイズと重量を比較すると、わずかに 「Smart Soundbar 900」の方が大きく、重さもあります。
この程度の差であればサイズや重さでどちらにするかの決め手にはなりませんが、サウンドバーのサイズに関して注意しなければいけないことが3点あります。
サウンドバーのサイズに関しての注意点
- テレビとのサイズバランスがどうか?
- テレビの足の高さよりサウンドバーが低いか?
- テレビ台の奥行はサウンドバーを置けるだけの十分なスペースがあるか?
の3点です。詳しくご説明します。
テレビとのサイズバランスはどうか?
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の横幅はどちらも100㎝前後です。
一般的に横幅がテレビよりサウンドバーの方が大きくなってしまうと、バランスが悪く見えます。(ダメというわけではありません)
テレビが50インチ以上であれば幅が平均111㎝以上あるので、50インチ以上のテレビと合わせて使用することをおすすめします。
テレビの足の高さよりサウンドバーが低いか?
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の高さはどちらも6㎝未満です。
テレビをテレビ台の上に置く場合、液晶テレビであれば足の高さが6㎝以上あるものが多いので、画面にサウンドバーがかぶることはほとんどありません。(リモコンのききが多少悪くなることはあります)
しかし、有機ELテレビの場合は注意が必要です。
有機ELテレビはメーカーによっては液晶テレビような足がついておらず、テレビの下部にある程度のベゼルはあるものの液晶テレビに比べかなり低いところから画面があります。(特にREGZAやSONY製品)
そのため、上の図の用に6㎝ほどの低いサウンドバーであっても、画面とかぶってしまうことがあるので注意が必要です。
ホームセンターなどで購入した板などをテレビの下だけに敷くことで問題は解消されますが、なんにせよ画面と被らないような工夫は必要です。
テレビ台の奥行はサウンドバーを置けるだけの十分なスペースがあるか?
3番目に注意しなければいけないのはテレビ台の奥行です。
「Smart Soundbar 900」も「Smart Soundbar 700」も奥行は10㎝と少しあります。液晶テレビの足の奥行が25㎝ほどあるものが大半ですので、テレビ台の奥行が40㎝ないとサウンドバーがテレビ台からはみだしてしまう恐れがあります。
上の図のような状況になってしまった場合、サウンドバーの設置面がしっかりと安定しないため、必ず音質が悪くなります。
購入前にご自身のテレビ台の奥行にテレビとサウンドバーがしっかり収まるか確認することをおすすめします。
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のテレビとの接続方法と対応フォーマットを比較
Smart Soundbar 900 | Smart Soundbar 700 | |
テレビとの接続方法 | eARC(HDMI)、光デジタル | ARC(HDMI)、光デジタル |
対応音声フォーマット | Dolby Atmos®、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、Dolby Digital | Dolby Digital、DTS |
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」はどちらもHDMIケーブル1本でテレビと接続することができます。
大きな違いは上の比較表のとおり「eARC」か「ARC」での接続かという点。
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の違いである「eARC」と「ARC」のことをご説明する前にそもそも「ARC」は何か?について簡単に説明したいと思います。
「ARC」とは?
「ARC」とは「Audio Return Channel」 (オーディオ・リターン・チャンネル)の略。
和訳では「音声が帰ってくる道」と考えるとわかりやすいかもしれません。
そもそもHDMIケーブルの接続ができるまでは、テレビの音を外部の機器に接続するときに音声用ケーブルと映像用のケーブル2種類を接続する必要がありました。
そこで映像信号、音声信号など膨大な情報を1本で送れるようにしたのがHDMIケーブルです。
テレビを中心にゲームや録画再生機器ではHDMIケーブル1本で事足りるのですが、オーディオ機器が関係する接続の場合はまだ面倒な問題がありました。
それは、テレビからオーディオ機器に接続するときに、HDMIケーブルだけでなく他に光デジタルケーブルを接続し、しかも機器の設定も変更しなければいけない…というオーディオ初心者では非常に難解な問題。
そんな問題を解決したのが「ARC」という規格です。
元々のHDMIは、レコーダーなどの映像ソース機器や中継するオーディオ機器から、映像および音声信号を一方通行でテレビに入力するだけの機能でした。
しかし、「ARC」機能に対応するHDMI端子の登場で、テレビのHDMI入力端子からオーディオ機器のHDMI出力端子へ音声信号を送ること(戻す=Return)が可能になったのです。
それで、「ARC」(Audio Return Channel)というわけです。
Bose「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の違いでもある「eARC」とは?
「eARC」とは、「Enhanced Audio Return Channel」の略称でARCの拡張版という意味があります。
何が拡張されたかと言うと、「Dolby Atmos®」という立体音響技術や最大8chのPCM信号、最大32chの圧縮音声が伝送可能になっているのです。
「ARC」という機能に関してはBose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」どちらも搭載されていますが、Bose 「Smart Soundbar 900」は「eARC」だけが対応していて「Dolby Atmos®」にも対応しています。
この「Dolby Atmos®」対応かどうかがBose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の決定的な違いであり、この違いがBose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のどちらを選ぶかが決まると言っても過言ではありません。
「eARC」機能はテレビの側も「eARC」対応でなければ機能しません。
例えば、「eARC」非対応のAndroidTVにインストールされているDisney+アプリから「Dolby Atmos®」対応の映画を再生しても、テレビが「eARC」に対応していないため信号が変換され、「Dolby Atmos®」の音声をサウンドバーから音を楽しむことはできません。
Bose 「Smart Soundbar 900」を購入するなら、必ず「eARC」対応のテレビでなければ「Smart Soundbar 900」を生かすことはできません。
逆に持っているテレビが「ARC」対応で買い替える予定もないのであれば「Smart Soundbar 700」がおすすめです。
「Dolby Atmos®」とは?
「Dolby Atmos®」とは、立体的な音場を体感できる機能をさしています。
簡単に言うと映画館のような音響を楽しめるということです。
サラウンドは左右に広がりがある音を示していますが、そこに上下の音を加えたのが「Dolby Atmos®」です。
Bose 「Smart Soundbar 900」は「Dolby Atmos®」機能対応のため、「Smart Soundbar 700」と比べより立体的でリアルな音響を楽しめます。
映画館のようなサウンド、迫力のあるサウンド、まるでそこにいるかのようなサウンドを求めてサウンドバーを購入されるのであればBose 「Smart Soundbar 900」一択でしょう。
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」のスピーカーの数を比較
Smart Soundbar 900 | Smart Soundbar 700 | |
スピーカーの数 | 9基 | 7基 |
スピーカーの数は「Smart Soundbar 900」が「Smart Soundbar 700」より2基多い合計9基となっています。
「Smart Soundbar 900」にプラスされている2基はアップファイアリングダイポールスピーカーです。
このスピーカーも上述した「Dolby Atmos®」機能に対応するためのもので、天井反射を利用して上から音が聞こえるようにするためのスピーカーです。
このスピーカーにより、「Smart Soundbar 700」より立体的な音を再生することが可能となっています。
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の独自システムを比較
Smart Soundbar 900 | Smart Soundbar 700 | |
Bose独自システム | TrueSpace™テクノロジー、PhaseGuideテクノロジー | PhaseGuideテクノロジー |
「Smart Soundbar 900」にのみ「TrueSpace™テクノロジー」が搭載されています。
この機能はステレオや5.1chサウンドなどのDolby Atmos以外のコンテンツでも、「TrueSpace™テクノロジー」が信号をリミックス、音に高さを加え立体的なサウンド空間を創り機能です。
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の音質を比較
多くの悩んでおられる方が気にしておられるであろう音質を比較してみましょう。
他のレビューも参考にまとめてみました。
「Smart Soundbar 900」の音質
- 高音
聞き疲れもない音、「Smart Soundbar 700」と比べ音ののびがあり、サウンドバーでは十分高音。シャンシャン鳴ることもなく、ハッキリしている。
低音が多いところでは、中高音域に影響が出ることもあるので、アプリで低音を調整するか、別途ベースモジュールを追加するのも◎。 - 低音
サウンドバーから出ているとは思えないほどの低音を楽しめる。
輪郭がぼやけた低音ではなく、くっきりと音の輪郭がわかる低音を楽しめます。 - 総評
「Smart Soundbar 900」は音の広がりがあり、サウンドバー単体でBoseらしいメリハリのある低音、抜け感のある高音を楽しめます。
また、「eARC」対応によりサウンドバーから再生される音の情報量が増えているので、「Smart Soundbar 700」と比べ音の解像度が向上しています。
残念な点は、これだけ優秀なサウンドバーなのにパススルー機能やHDMI入力端子が一つもない点です。
Bose 「Smart Soundbar 900」はこんな人におすすめ!
- ゲームや映画、音楽など様々なジャンルを再生することを目的としている。
- 所持しているテレビが「eARC」対応。
- 「Dolby Atmos®」の映画館のような音を楽しみたい。
「Smart Soundbar 700」の音質
- 高音
ナチュラルな高音を楽しめます。女性ボーカルの透き通る声などは聴きごたえがあります。 - 低音
5万以下のサウンドバーと比較し場合、価格相応な低音が出ていることがわかります。 - 総評
テレビのスピーカーと比較すると雲泥の差です。リビングに置くと今までのテレビの音は何だったのか?と思うほどの音質です。
しかし、低音に関していえば、ベースモジュールを同時もしくは追加購入されている方のレビューで共通してみられているのですが、期待していると思ったほどの低音ではないので、ベースモジュールを追加したほうが、より「Smart Soundbar 700」本来の音を楽しむことができます。
Bose 「Smart Soundbar 700」はこんな人におすすめ!
- 所持しているテレビが「eARC」非対応。
- 主に音楽用のネットワーク再生機器として使用したい。
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の拡張性
もしBose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」を購入予定なら、ぜひベースモジュールとサラウンドスピーカーもおすすめです。
ベースモジュール(サブウーファー)をおすすめする理由
サウンドバーは薄く小さな1つの棒(バー)で高音、中音、低音を再生しているため、負荷が一番かかる低音を再生するを苦手としています。
ワイヤレス接続できるベースモジュール(サブウーファー)を追加するなら、一番負荷のかかる低音からサウンドバーが解放され、中高音域に集中して音を出せるため、音のクオリティが向上します。
サラウンドスピーカーをおすすめする理由
「Smart Soundbar 900」であれば仮想的な立体的音響は楽しめますが、環境をよほど整えない限りリアルの音とは程遠いのが現状です。
サウンドバーで映画館のようなサウンドを本当に楽しみたいなら、リアルに後ろから音の聞こえるサラウンドスピーカーは必須アイテムです。
Bose 「SURROUND SPEAKER」は面倒な配線作業の必要のないワイヤレス接続タイプ。接続するのは電源のみです。
まとめ
Bose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」をスペックや音質などを徹底比較レビューしてきました。
最後の比較として、価格差を考えるとBose 「Smart Soundbar 900」と「Smart Soundbar 700」の価格差が定価でも実売価格でも約15000円~20000円となっています。
その価格差で音質の差や「eARC」対応、「Dolby Atmos®」対応、優秀な「TrueSpace™テクノロジー」機能が「Smart Soundbar 900」に含まれていると考えると「Smart Soundbar 900」は素晴らしいコストパフォーマンスを有するサウンドバーかもしれません。
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