「M-CR612」の機能を徹底レビュー!パラレルBTLの音質が凄い!

プリメインアンプ
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高音質でステレオ再生から、テレビの音やスマートフォンなどの再生もでき、しかもコンパクトサイズのアンプなんてないかなぁ~。

そんな希望にピッタリなアンプがMarantzが2010年頃からブラッシュアップし続けてきた「M-CR」シリーズの最新モデル「M-CR612」です。

「M-CR612」は、CD、ラジオ、Bluetooth、AmazonHDなどのストリーミングサービスなどあらゆるコンテンツに対応し、BTL接続、バイアンプなど様々な機能が搭載された高音質ネットワークCDプレーヤーとなっており、今回のモデルから内蔵された「パラレルBTLドライブ」という新機能も搭載されています。

そこで今回は、その高音質ネットワークCDプレーヤー「M-CR612」の魅力と機能についてご紹介したいと思います。

※訂正とお詫び
当記事においてBTL接続の説明に関し、バイアンプと混同するような表記、説明が一部ありました。訂正してお詫びいたします。

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「パラレル」と「BTL」とは?言葉の意味を解説。

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早速、今回のモデル「M-CR612」から搭載されている新機能「パラレルBTL」についてご説明します。

まずは、この「パラレルBTL」という造語を「パラレル」と「BTL」の2つの言葉にわけて、それぞれの言葉の意味をご説明していきます。

  1. 「パラレル」
    英語の【parallel】 ですが、電気的な意味で用いる場合、「並列」を意味します。
    この「並列」という意味が「M-CR612」の機能「パラレルBTL」でどのように使われているかは後ほどご説明します。
  2. 「BTL」
    「BTL」とは「Balanced Transformer Less」の略で、これはパワーアンプの2つ(LとR)のスピーカー出力をブリッジ配線してハイパワーなモノラルパワーアンプとして使用する方法のこと。

「BTL」については少しややこしいので「BTL」と「一般的ステレオアンプ」と比較して考えてみましょう。

一般的なネットワークプレーヤーやステレオアンプは、ほとんどの場合1chにつき内部にある音を増幅させる機械であるパワーアンプを用いて、1組(2台)のスピーカーを再生します。(下図参照)

それに対し「BTL」は、1つのスピーカーに対して2台のパワーアンプを用いて音を再生することになります。
つまり、1つスピーカーの背面にある「+」に1台のパワーアンプ、「-」にも1台のパワーアンプを使用し、1組のスピーカー(スピーカー2台)で合計4つのパワーアンプを使用します。
(下図参照)

この「BTL」機能により、スピーカーに供給される電力が大幅にアップし、余裕を持ってスピーカーを鳴らすことができる上、スピーカーにとっての理想的な電力が供給されるなどのメリットがあります。

しかし「BTL」駆動はダンピングファクター(スピーカーの制動力)が半減するため、低音が増えるものの、場合によっては低音の音圧が増えすぎ輪郭の欠けた「たるんだ低音」になるとも言われています。

では、Marantz「M-CR612」はどうなっているのでしょうか?

「M-CR612」の「パラレルBTLドライブ」とはどのような機能なのでしょうか?
これから、「M-CR612」の機能レビューをしていきましょう。

「M-CR612」の機能レビュー

Marantz「M-CR612」のこだわりの「パラレルBTLドライブ」の魅力や他の特徴をご紹介します。

「M-CR612」は通常再生がBTL

「M-CR612」は通常の接続状態で「BTL」駆動になっています。

どういうことかと言いますと、「M-CR612」は内部に4つのパワーアンプを内蔵しており、1つのパワーアンプは2つシグナルアンプを1つして構成されています。
そのため「M-CR612」には8つのパワーアンプが内蔵されていることになるのです。
それで、通常再生が「BTL」駆動となっているのです。(上図参照)

では、Marantz「M-CR612」の「パラレルBTLドライブ」とはどのような機能なのでしょうか?

パラレルBTLドライブとは?

出典:Marantz

Marantz「M-CR612」の「パラレルBTLドライブ」とはどのような機能なのでしょうか?

上でもご説明したとおり、「M-CR612」にはスピーカー出力が2組、合計4chを搭載されており、1ch(1つのスピーカー)につき2つのアンプを用いるBTLドライブを全4chに採用していることになります。

「M-CR612」の背面 by:https://www.marantz.jp/

1chにつき2つのアンプで構成されていて、それが4ch分あるということなので、2×4で8。
つまり、「M-CR612」はこのコンパクトサイズに8つの内蔵アンプを積んでいるというわけです。

ここで「M-CR612」の開発者は
「この4chの出力を並列(パラレル)にしてスピーカーへ出力することができないか?そうすれば、バイワイヤリング対応スピーカーでなくても4chアンプの醍醐味を知ってもらえるし、BTL駆動のデメリットであるダンピングファクター(スピーカーの制動力)の低下も防げるのでは…」
と考えたのです。

そして、その結果開発されたのが「パラレルBTLドライブ」です。

パラレルBTLドライブは、この8つの内蔵アンプを1組のスピーカーにフルに使う機能。(上図参照)

パラレルBTLドライブは1つのスピーカーに対し4つのアンプでスピーカーを鳴らすので、通常のBTL接続と比べても約2倍のアンプ駆動力があります。

スピーカーにとって電気は血液のようなものなので、それを送り出す心臓が1つのスピーカーに4つもあるとイメージしていただけると、「M-CR612」にどれだけのパワーがあるか想像できるかもしれません。

これによりメリットが誕生しました。

  1. ダンピングファクターの半減するという「BTL」のデメリットを解消。
  2. 電力消費の激しい低音、中音域に余裕が生まれ、スピーカーの特性をフルに活用することができる。
  3. 逆起電力の影響も受けにくい。

まさにいいことづくめの機能を「M-CR612」には搭載されているのです。

バイアンプ接続も可能

バイアンプ接続 by:「M-CR612」取扱説明書

「M-CR612」の魅力は、バイアンプ接続が可能というところにもあります。
バイアンプ接続とは、1chあたり2台のアンプを、高音用(ツィーター)と低音用(ウーファー)に分けて使用し再生する接続方法。

通常の接続方法と比べ、出力された信号が逆流して、音に影響を及ぼす逆起電流などを防げるメリットがあり、より鮮明な音を楽しむことができます。

しかし、これを利用するには普通、上の写真のようにツイーター側に「+」と「-」の2つの端子、ウーファー側にも「+」と「-」の2つの端子があるバイワイヤリング接続が可能なスピーカーが必要なります。(B&W「707S2 」など)

ですが、パラレルBTLドライブとバイアンプ接続では、バイアンプ接続の方が音質がより良いという評価も散見されますので、両方の音を楽しめるという点でもバイワイヤリング対応スピーカーを購入するのも良いかもしれません。

B&W「707S2 」

YAMAHA「NS-F700」

YAMAHA「NS-F700」
created by Rinker

最新ネットワークオーディオ対応

昔はCDにMD、FM・AMが聞けて、CDチェンジャーも搭載というようなミニコンポが主流でしたが、今のメインはネットワークオーディオやストリーミングサービスとなってきています。

この「M-CR612」もAmazon Prime Music/Amazon Music Unlimited、Spotify、AWA、AirPlay 2などに対応しており、家の同じネットワーク上にあるパソコンのHDDの音源再生(NASなど)にも対応している。
もちろん、スマートフォンなどからBluetoothの機能を使って再生させることも可能。

すべての操作はリモコンアプリHEOSで

出典:Marantz

同一ネットワーク内にあるiosデバイス、androidデバイス、タブレット、kindle端末から「M-CR612」やその他のHEOS搭載機器の操作ができるリモコンアプリ「HEOSアプリ」に対応

電源のオンオフから、ストリーミングサービスの再生、ネットワークサーバーからの音楽の再生、ラジオの選曲など、幅広い操作に対応しています。

入力から出力まで音をフルデジタル処理

アナログをデジタルに変換など、音は変換するたびにあらゆる影響を受け音質は徐々に低下します。

その影響を限りなく「0」にするために、入力から出力までフルデジタル処理を行うことで、アーティストやエンジニアの聴かせたかった音や臨場感をそのまま感じることができます

「M-CR612」のスペック

再生周波数特性 10 – 20 kHz
ワウ・フラッター 測定限界 (±0.001 % W. peak)以下
定格出力 50 W + 50 W(6 Ω、1 kHz、THD 0.7 %)
実用最大出力 60 W + 60 W(6 Ω、1 kHz、THD+N 10 %、JEITA)
適合インピーダンス 4 ~ 16 Ω
入力感度/入力インピーダンス 200 mV / 30 kΩ(Analog In)
全高調波歪率(1 kHz、5 W、6Ω) 0.1 %(Analog In)
S/N比(10 W、6Ω、IHF-A) 90 dB(Analog In)
Dynamic Bass Boost +8 dB(100 Hz)
トーンコントロール 低音 ±10 dB (100 Hz)、高音 ±10 dB(10 kHz)
周波数特性 10 Hz ~ 40 kHz(±3 dB)
音声入力端子 アナログ ×1、光デジタル ×2、
音声出力端子 アナログ(固定/可変) ×1、サブウーハープリアウト ×1、ヘッドホン ×1
その他の端子 ネットワーク ×1、USB-A ×1(リア)、FMアンテナ入力×1、AMアンテナ入
ネットワーク種類 IEEE 802.11a/b/g/n準拠(Wi-Fi®準拠)
セキュリティ WEP 64bit、 WEP 128bit、WPA / WPA2-PSK(AES)、WPA / WPA2-PSK(TKIP)
無線周波数 2.4 / 5 GHz
バージョン 3.0 + EDR
対応プロファイル A2DP 1.2、AVRCP 1.5
対応コーデック SBC
送信出力 Class 1
通信距離 約30 m(見通し距離)
受信周波数帯域 FM 76.0 – 95.0 MHz、AM 522 – 1629 kHz
消費電力 55 W
待機電力 0.3 W / 4 W (ネットワーク制御・オン)
付属品 かんたん設定ガイド、取扱説明書、リモコン(RC014CR)、単4形乾電池×2、FM室内アンテナ、AMループアンテナ、電源コード
最大外形寸法 W280 x H111 x D303 mm
質量 3.4 kg

まとめ

「M-CR612」は、自宅にフルサイズのアンプは置けないけど、それと同等の音質で、コンパクトなアンプを探している方にはぴったり当てはまるアンプと言えるかもしれません。

実売価格も約5万円~6万円台と、コストパフォーマンスは非常に高いです。

今、所持しているスピーカーがシルバー系の明るい色なのか、ブラック系の落ち着いた色なのかに合わせて、MarantzのM-CR612を選んでみてはいかがでしょうか。

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シルバー/ゴールド

ブラック

コメント

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