サウンドバーを購入するとき、

サウンドバーにサブウーファーは必要?

サブウーファーを買ってもどこに置いたらいいの?
といった悩みを抱えておられる方は少なくないでしょう。
そこで今回は、
- サウンドバーにサブウーファーは必要なのか?
- サブウーファーを追加するときの注意点は?
- サブウーファーをどこに置いたら一番いいのか?
この3点をポイントにご説明します。
テレビにサウンドバーが必要かどうか検討中の方はこちらもご覧ください↓

サウンドバーにサブウーファーは必要なのか?

by:https://www.denon.jp/
サウンドバーにサブウーファーは必要なのか?
結論から言うと、「音質にこだわる」ならサブウーファーを追加した方が良いでしょう。
なぜならサウンドバー単体では、本体のサイズ上どうしても低音を再生するのが苦手だからです。
サウンドバー自体の低音レベルを調整することで低音の迫力を増すこともできますが、低音の再生は電気的負荷も大きく、その負荷はフロントやセンタースピーカーなど他のスピーカーの音のクオリティにも影響が出てしまいます。
しかし、サブウーファーを追加するならその低音の負担をサブウーファーに任せられるので、サウンドバーの中高音域のクオリティが格段に向上し、サブウーファーからの十分な低音も楽しめます。
そのため、「音質にこだわる」ならサウンドバーにサブウーファーは必要と言えます。

でも、本当にサブウーファーが必要かどうか判断するために考えておいた方が良いことがあります。
それは、
- ご自宅の環境。
- ご自身の音の好みやジャンル。
- サウンドバーの種類。
この3点です。
ご自宅の環境。
まず最初に考えないといけないのはご自宅の環境です。
ここでいう環境とはご自宅が「集合住宅」か「戸建て」かという点。
なぜこれを考えないといけないかというと、サブウーファーから出る低音は想像以上にまわりへ響いてしまうからです。※
集合住宅にお住いの場合、壁や床をまたぐと階下や隣は別の方がお住まいの場合がほとんど。
集合住宅ではサブウーファーを置けないというわけではありませんが、よほどの防音対策をしていない限りサブウーファーの音は近隣へ伝わり、近隣住民の方とのトラブルの原因になるので注意が必要です。
また、サウンドバー本体のみであってもも低音は出ますので、近隣へ響きやすい住環境の方はサウンドバーにも対策が必要です。
※後ほど「サブウーファーを追加するときの注意点」で詳しくご説明します。
ご自身の音の好みやジャンル。
サブウーファーが本当に必要かどうかの決定はご自身の音の好みやジャンルをよく理解することも大切です。
ご自身が聞く音の好みやジャンルについて、いろいろ自問してみてください。
・低音にはっきり音の輪郭がでている方が好きでしょうか?
・よりバランスのとれた音がいいですか?
・映画はより迫力のサウンドを楽しみたいですか?
・音質を良くしたいでしょうか?
・聞く音楽はハイレゾがメインでしょうか?
以上の点がすべて「Yes」で「ご自宅の環境」にも問題がないならサブウーファーを追加されることをおすすめします。
サウンドバーの種類
サウンドバーは「ワンボディタイプ」と「ユニットタイプ」の2種類から選択することができます。
サウンドバーを買うときにどちらが自分の環境に合っているか、参考にしてみてください。
「ワンボディタイプ」
このタイプのサウンドバーは、テレビ下のセンターに設置する細長い本体のみ。
軽量なものが多く壁掛けなどに対応しているなど、スタイリッシュで初心者でも手軽に扱えるというメリットがあります。
「ワンボディタイプ」にはサブウーファーは付属していませんが、大半の「ワンボディタイプ」サウンドバーにはサブウーファーの出力があるので、お好みのサブウーファーを追加購入することで十分な低音を楽しめます。

サウンドバーとサブウーファーの接続方法(RCAケーブル)
「集合住宅」などにお住まいで、『どのくらいまわりの低音が響くか不安…』という方には「ワンボディタイプ」がおすすめです。



「ユニットタイプ」
「ユニットタイプ」のサウンドバーは低音のみを再生する「サブウーファー」が別途で付属しています。
このタイプはより迫力のある音、より高音質を求める方などよく映画や音楽を楽しむ方におすすめのタイプです。
別でサブウーファーを購入するよりも、安価にサウンドバーとサブウーファーをそろえることができます。
「戸建て」にお住いで、コストパフォーマンスの高いサブウーファーを求める方は「ユニットタイプ」のサウンドバーがおすすめです。



「ワンボディタイプ」だけでは低音は出ない?
必ずしもそうではありません。
SONY「HT-A7000」のように「ワンボディタイプ」のサウンドバーのみで、迫力のある重低音や、複数のスピーカーに囲まれているような音の動きを疑似的に再現する「ドルビーアトモス」や「DTS Virtual:X」などのバーチャル3Dサラウンド(立体音響)を再生するサウンドバーもあります。


サブウーファーを追加するときの注意点は?
サブウーファーを追加するときの注意点は、「ご自宅の環境」のところでも少しご説明したように、低音が近隣へ響いてしまうことによる騒音問題です。
この点については、サブウーファーから出る「低音域の性質による騒音問題」を理解しておくことが大切です。
ではまず「低音域」について理解を深めていきましょう。
低音域とは?
低音域を理解するには、「音」について理解する必要があります。
「音」とは空気の振動で発生します。
この点を太鼓を例にとって音が伝わる様子を考えてみましょう。
演奏者が太鼓を叩くと、太鼓に張られた皮が振動し、周囲の空気を押したり引いたりして、密度に粗さや細かさを作り出します。
密度の粗さや細かさが空気中を波のように伝わることを「音波」と呼びます。(下図参照)
この「音波」が耳の鼓膜を振動させ、それを耳の神経が音の信号として脳に伝えることで、私たちは音として認識します。
上図の上下に波打つ曲線が「音波」をさしています。
「音波」は空気の振動の大きさである「振幅」と曲線が一往復する「周期」で出来ており、私たちが聞く音が高いか低いか、大きいか小さいかは「振幅」と「周期」によって決まります。
では、低音域はどのような「振幅」と「周期」と組み合わせなのでしょうか?
音程は一定時間に振動が何回あるかで決まります。
一定時間に振動が多ければ音は高くなり、振動が少なければ音は低くなります。
音の高さは「Hz」という単位で表記されますが、これは1秒間に周期が何回あるかを「周波数」と呼び、それをHz(ヘルツ)という単位で表します。
1秒間に1周期ならば1Hz、100周期ならば100Hz、1,000周期ならば1,000Hz(=1kHz)、10,000周期ならば10kHzとなります。
一般的に「低音域」とは、振動(周期)が少ない方が低い音になるため20Hz~600Hzまでの音を「低音域」、そのうち20Hz~100Hz付近のものが「重低音」となります。
音楽ではベースやバスドラム、映画ではヘリコプターや飛行機のジェット音などが該当します。
では、この「低音域」が騒音問題につながるのはなぜなのでしょうか?
低音域の性質による騒音問題
低音域の性質による騒音問題とはどういうことでしょうか?
これはスピーカーの音の伝わり方によって起きる問題です。
スピーカーには「空気伝搬音」と「固体伝搬音」という二つの音の伝わり方があります。
この伝わり方のうち「固体伝搬音」が「低音域の性質」に該当します。では、それぞれの言葉の意味を簡単に見てみましょう。
・「空気伝搬音」とは?
これはスピーカーから空気を伝わって周囲に広がる方法で、主にスピーカーの中高音域が「空気伝搬音」として伝わります。
「空気伝搬音」は空気を伝わるので硬い壁やガラスなどにあたると反射して戻ってくるため、近隣への騒音は比較的少なく、防音対策としては吸音材を設置することで大きな効果を発揮します。
・「固体伝搬音」とは?
スピーカーの底部から「振動」として周囲に伝わる音。「振動」が固体を通して伝わるため、床や壁を通じ簡単に近隣へ音が漏れてしまいます。
また、スピーカーから発する「低音」や「重低音」も壁が軽い(薄い)場合「固体伝搬音」として伝ります。
鉄筋コンクリート造であってもコンクリートの密度次第で伝わってしまい騒音の原因となっていまうので、鉄筋コンクリート造のマンションでも伝わってしまいます。
サウンドバー&サブウーファー設置時のおすすめ防音防振対策
防音防振対策に有効なのが、オーディオ用防振シートや制振ゴムをサブウーファー本体の下や付近の壁や床に敷くこと。
以下の製品を敷くだけで低音の振動を軽減させることができます。※




意外と使えるのが100均でも売られている防振粘着マット。「とりあえず変化を試してみる」ぐらいの気持ちで購入するのも良いかもしれません。

※これらを使用すれば近隣への低音の振動を完全にシャットアウトできるというわけではありません。
サブウーファーをどこに置いたら一番いいのか?
サブウーファーを買ったらどこに置いたら一番いいのでしょうか?
サブウーファーが自分に近すぎたり離れすぎると音の方向がわかり、不自然な音の聞こえ方になります。壁に近いと余計に「固体伝搬音」が伝わり「低音」増えすぎることもあります。
サブウーファーを置く場所のポイントは、
- 壁に近づけ過ぎない。
- サウンドバーに近づけ過ぎない。
- 自分の近くや後ろに置かない。
以上の3点に気を付けて置き場所を決めてください。
一般的には、テレビ台のすぐ脇(テレビ台や壁には接しないよう距離をとる)がおすすめです。
サウンドバーの置き場所についてはこちらをご覧ください。↓

まとめ
サウンドバーにサブウーファーが必要かどうか最後にまとめてみしょう。
サブウーファーを追加しても良い場合。
- 音質にこだわっている。
- 戸建てで近隣への音漏れもしずらい住環境。
- 防音対策をしっかりできる。
サブウーファーの追加は慎重に判断した方が良い場合。
- 音質はテレビより良ければいいと思う。
- 集合住宅にお住まいの方。
- 防音対策に自信がない。