JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」
どっちが自分に合うサウンドバーなのかな?
2023年6月時点でJBL「BAR1000」、SONY「HT-A7000」は共にそれぞれのメーカーのフラッグシップモデルサウンドバー。そのため、この2つのサウンドバーのどちらにすべきか悩んでおられる方が多いようです。
そこで今回は、JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の機能、音質、価格を徹底比較しどちらのサウンドバーがおすすめかレビューしていきます。
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の機能を比較
まずはJBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の機能を比較していきましょう。
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」のどちらを選ぶかの「カギ」となる機能を表にまとめてみました。
比較した場合に有利な点を赤字にしています。
JBL「BAR1000」 | SONY「HT-A7000」 | |||
ワイヤレスサラウンドスピーカー | 付属 | 別売 | ||
ワイヤレスサブウーファー | 付属 | 別売 | ||
スピーカーチャンネル構成 | 7.1.4ch | 7.1.2ch | ||
HDMI端子(入/出) | 3/1 | 2/1 | ||
映像パススルー | 4K60P | 4K120P/8K60P | ||
Flac | 非対応 | 対応 | ||
360 Reality Audio | 非対応 | 対応 | ||
USB再生 | 米国版のみ利用可能。 | 対応 | ||
Bluetoothコーデック | SBC | LDAC、SBC | ||
サウンドバー出力 | 440W | 500W | ||
ワイヤレスサラウンドスピーカー出力 | 70W×2 | SA-RS5 | 90W×2 | |
SA-RS3S | 50W×2 | |||
ワイヤレスサブウーファー出力 | 300W | SA-SW5 | 300W | |
SA-SW3 | 200W | |||
サイズ | サウンドバー(全体) | W1194 x H56 x D125mm | W1300mm X H80mm X D142mm | |
メインサウンドバーのみ | W884 x H56 x D125 mm |
この表をもとにさらに細かくJBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の機能を比較レビューしてみましょう。
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」のワイヤレスサラウンドスピーカーとサブウーファーを比較
JBL「BAR1000」 | SONY「HT-A7000」 | |||
ワイヤレスサラウンドスピーカー | 付属 | 別売 | ||
ワイヤレスサブウーファー | 付属 | 別売 | ||
スピーカーチャンネル構成 | 7.1.4ch | 7.1.2ch |
JBL「BAR1000」には、最初からサラウンドスピーカーとサブウーファーが付属しているので以下の点で非常に有利と言えます。
- 最初から7.1.4chのリアルサラウンドを楽しめる。
- サウンドバーが苦手な重低音をサブウーファーで本格的に楽しめる。
- 追加でスピーカーを購入する手間がない。
手軽にリアルサラウンドを楽しみたい方にはJBL「BAR1000」がおすすめ。
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」のHDMI端子を比較
つぎはJBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」のHDMI端子数や性能を比較レビューしてみましょう。
JBL「BAR1000」 | SONY「HT-A7000」 | |
HDMI端子(入/出) | 3/1 | 2/1 |
映像パススルー | 4K60P | 4K120P/8K60P |
どちらのサウンドバーもARC/eARC※に対応しているので、
サウンドバーにHDMIケーブルで接続する外部機器が3台以上あるなら「BAR1000」の方が接続や操作も楽なのでおすすめ。
しかし、映像パススルー機能面で比較すると、JBL「BAR1000」は4K/60pまでの対応に対し、SONY「HT-A7000」は4K/120p対応と「HT-A7000]の方が性能が上です。
そのため、PS5をお持ちで「良い音+4K/120pの映像」が目的であれば「HT-A7000」の方がおすすめです。
※ARC/eARCとは?
ARCとは、「Audio Return Channel」の略称でテレビのデジタル信号が伝送される機能を指します。
ARC機能があればHDMIケーブルを1本差すだけで、サウンドバーとテレビが連動し音声を楽しむことができます。
eARCとは、ARCにEnhanced(強化、拡張を意味する)を足した言葉の通りARCの機能に高音質フォーマット対応プラスした技術です。
つまり、ARCより良い音を手軽に楽しめる機能。(テレビやプレーヤー側にもeARC機能が必要)
近年、再生メディアの音質が向上し、Dolby TrueHDやDTS-HD Master Audioとったロスレス圧縮の音声フォーマットの採用が増えたため、高音質のフォーマットに対応していない光デジタルやARC機能では役不足になってしまいました。
そこで開発された技術がARCを強化したeARC(Enhanced Audio Return Channel)。
この機能によりDolby TrueHDやDTS-HD Master Audioの高音質フォーマットにも対応し、Blu-rayに記録されている音質をそのままサウンドバーから聞くことができます。
ただし、eARC機能を利用する時は2つ注意点があります。
1.HDMIケーブルが「eARC対応」または「HDMI2.1対応」「Ultra-High Speed」のものを選ぶ必要がある。
2.サウンドバーの接続時に「外部機器(PS4、5、Blu-rayプレーヤー)」→「サウンドバー」→「テレビ」の順番にHDMIケーブルで接続することでeARC機能を最大限に発揮することができます。
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の再生フォーマットと出力を比較
音質に大きく差が出るJBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の再生フォーマットと出力を比較レビューしていきます。
JBL「BAR1000」 | SONY「HT-A7000」 | |||
Flac | 非対応 | 対応 | ||
360 Reality Audio | 非対応 | 対応 | ||
USB再生 | 米国版のみ利用可能。 | 対応 | ||
Bluetoothコーデック | SBC | LDAC、SBC | ||
サウンドバー出力 | 440W | 500W | ||
ワイヤレスサラウンドスピーカー出力 | 70W×2 | SA-RS5 | 90W×2 | |
SA-RS3S | 50W×2 | |||
ワイヤレスサブウーファー出力 | 300W | SA-SW5 | 300W | |
SA-SW3 | 200W |
・コストパフォーマンス重視ならJBL「BAR1000」
JBL「BAR1000」はハイレゾなどの高音質再生に必要なフォーマットはすべて非対応ですが、映画やゲームを楽しむ面ではほとんど問題ありません。
JBL「BAR1000」はサラウンドスピーカーやサブウーファーなどの付属品がありながら定価143000円という価格という点を考えると頷ける機能と言えます。
・再生フォーマットの対応や音質重視ならSONY「HT-A7000」
サウンドバー単体の出力ではSONY「HT-A7000」の方が大きく、大音量の再生にも余裕があります。また別売りなので当然ですが、ワイヤレスサラウンドスピーカーのクオリティもSONYの「SA-RS5」や「SA-RS3S」の方が上です。
さらにSONY「HT-A7000」には「アコースティックセンターシンク」というブラビアの最新対応モデルをセンタースピーカーとして駆動できる機能があります。
そのため下記のような目的がある場合はSONY「HT-A7000」の方がおすすめです。
- サウンドバーでハイレゾや360 Reality Audioを楽しみたい。
- Bluetooth機能を使用して高音質再生をしたい。
- 最新モデルのブラビアを所有している。
- 予算に余裕がある。
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」のサイズを比較
サウンドバーの置く場所を左右するサイズについて比較レビューしていきましょう。
JBL「BAR1000」 | SONY「HT-A7000」 | |||
サイズ | サウンドバー(全体) | W1194 x H56 x D125mm | W1300mm X H80mm X D142mm | |
メインサウンドバーのみ | W884 x H56 x D125 mm |
・まずはサウンドバーの高さが大丈夫か。
サウンドバーのサイズで一番に考えていただきたいのは高さです。
なぜなら、サウンドバーの高さが高すぎると本体がテレビ画面とかぶってしまい画面が一部見えづらい状態になってしまうからです。
最近の液晶テレビや特に有機ELテレビは足部が低いことが多いため注意が必要。
テレビ台の天板からテレビ画面の下部までの高さがJBL「BAR1000」であれば56mm以上。SONY「HT-A7000」であれば80mm以上あるか必ず確認してください。
サウンドバーの置き方についてはこちらをご覧ください↓
・サウンドバーの横幅と奥行の注意点。
一般的にサウンドバーのサイズはテレビより少し小さい方が理想とされています。
最近の家庭用テレビで主流サイズとなっているのが55インチです。
55インチは横幅が121cm以上のものがほとんどのため、テレビとのサイズバランスを考えると「BAR1000」の方がおすすめです。
横幅が1300mmあるSONY「HT-A7000」は60インチ以上からがおすすめです。
奥行きは20mmも差がありませんが、「BAR1000」も「HT-A7000」も奥行が100mmを超えています。
そのためテレビ台の奥行きには40㎝なければ本体がテレビ台からはみ出してしまう可能性があるので注意が必要です。
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の音質を比較
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」のそれぞれの高音、低音などの音質を比較レビューしていきましょう。
JBL「BAR1000」 | SONY「HT-A7000」 | ||
高音 | メリット | ・筐体の振動などによるノイズもなく明瞭な明瞭な高音質。 ・サラウンド再生時のリアスピーカーまでの音の流れも鮮明。 ・テレビのようにこもった音や音声が聞き取りにくいこともなく良い意味でそのままの音。 | ・SONYらしい透き通る高音。 ・音の情報量も多いうえに、それぞれの音がはっきりと分かれて聞こえる。 ・音楽だけを聴いていても透き通るようなボーカルを楽しめる。 |
デメリット | ・高音をイコライジングする機能がないため増幅することができない。 | ・個人差のある点ですが、高音が刺さるように感じやすい人は音が硬く聞こえるかも。 | |
低音 | メリット | ・十分すぎる重低音を楽しめる。 ・低音を強くすると映画内で爆発が起きると実際に何か爆発したかのような振動。 | ・マンションであれば十分過ぎる低音。 ・同じ筐体から出ているとは思えない低音を楽しめる。 |
デメリット | ・ダウンファイアリング方式で25㎝のスピーカーユニットが床を向いて設置されているため、床が響き過ぎるため賃貸だと少し心配。 | ・爆発的な低音を求めるなら物足らなく感じます。 | |
音質総評 | 全体的にバランスのとれた音を楽しめるサウンドバー。 低音の強さは好みの分かれるところですが、調整の範囲内の問題と思えます。 | 音の広がり方、クオリティはさすがの一言。 総額は高くなりますが、リアスピーカー、サブウーファーを追加するなら、どのサウンドバーにも負けない音質を楽しめます。 |
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の価格を比較
最後にJBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」の価格を比較してみましょう。
JBL「BAR1000」 | SONY「HT-A7000」 | |||
定価 | 143,000円 | 198,000円 | ||
実売価格(2023年6月時点) | 115,000~115,830円 | 156,000~164,000円 |
上記まででも何度か触れてきましたが、JBL「BAR1000」はワイヤレスサラウンドスピーカー、サブウーファーが付属して定価143,000円という高コストパフォーマンス。
一方、SONY「HT-A7000」は搭載された機能に応じた価格と考えることができます。
「360 Reality Audio」は一度聞くとほかの、非対応の機種はどうしても劣って聞こてしまうほどです。
・SONY「HT-A7000」は高額だが選択する価値あり。
JBL「BAR1000」と同じ環境を「HT-A7000」でそろえようとすると、一番安い組み合わせの「SA-RS3S」+「SA-SW3」に「HT-A7000」の金額と合計すると約25万円になります。
| ワイヤレスサラウンドスピーカー | ワイアレスサブウーファー | ||
SA-RS5 | SA-RS3S | SA-SW5 | SA-SW3 | |
定価 | 93,500円 | 52,800円 | 88,000円 | 60,500円 |
実売価格(2023年6月時点) | 72,580円 | 50,409円 | 75,528円 | 43,044円 |
価格を抑えるために「HT-A7000」とほぼ同等の機能をもつ「HT-A5000」を選択するという方法もおすすめです。
また、ワイヤレスサラウンドスピーカーを追加するだけで、ソニー独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping」を楽しめるので、これだけでも非常に満足度の高い音を楽しめるので、低音が物足らないと感じるようであれば後からサブウーファーを足すのもおすすめです。。
ソニー独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping」についてはこちら↓
まとめ
JBL「BAR1000」とSONY「HT-A7000」、どちらがどんな人におすすめなのか最後にまとめておきましょう。
JBL「BAR1000」がおすすめな人
・予算に限りがある。
・最初から映画でリアルサラウンドを楽しみたい。
・音質は音楽鑑賞というよりBGM程度。
・テレビサイズが55インチ以上。
・パワフルな重低音を楽しみたい。
SONY「HT-A7000」がおすすめな人
・予算に余裕がある。
・音質はハイレゾが聞けないとダメ。
・「360 Reality Audio」を聞きたい。
・4K/120パススルーは必須。
・テレビサイズは60インチ以上。
コメント