DENONで人気のサウンドバー「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」。
価格帯も近いためどちらを選択したら良いか悩んでおられる方も多いはず!
そこで今回は「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の性能、音質、利便性などを徹底比較レビュー!
どちらが自分に合うサウンドバーなのか、ご自身で検討する材料にしてみてください。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」とは?
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」とは、どちらのモデルもDENON製品の音を全て決める責任を担っておられるサウンドマスター(サウンドマネージャー)山内氏が手掛けたサウンドバー。
一言でそれぞれのサウンドバーの特徴を説明すると
「Home Sound Bar 550」は、
「コンパクトさにこだわり拡張性と多機能を追及したサウンドバー」。
「DHT-S517」は、
「機能を削り、高音質再生に特化したサウンドバー」。
と言えます。
なぜそう言えるのか、それぞれの機能や性能などを比較してご説明します。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の大きさを比較
まずはDENON「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の大きさを比較してみましょう。
サイズ | 「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 |
横幅 | 650mm | 1,050mm |
高さ | 75mm | 60mm |
奥行 | 120mm | 95mm |
それぞれのサイズについてテレビの前に置いた場合どうか比較検証してましょう。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の横幅を比較
サイズ | 「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 |
横幅 | 650mm | 1,050mm |
家電量販店に置いてある「Home Sound Bar 550」実物を見ると思ったよりも小さいと思われる方も多いでしょう。「DHT-S517」に比べ40㎝も短いつくりとなっており、最近の高音質サウンドバーではかなりコンパクト。
43インチの液晶テレビの横幅は約1090mm、コスパ最強と言われる55インチの横幅がサイズは約1210mm~1230mmなので、大型液晶テレビの前に実際に置くとさらにコンパクトに感じるかもしれません。
横幅のコンパクトさを求めるなら断然「Home Sound Bar 550」がおすすめ。
大型液晶テレビとのサイズ感のバランスが気になる方は「DHT-S517」がおすすめです。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の高さを比較
サイズ | 「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 |
高さ | 75mm | 60mm |
高さにはほとんど差はありませんが、「Home Sound Bar 550」の75mmという高さは液晶テレビのメーカーによってはテレビのリモコンの受信部に微妙にかぶりリモコン操作が少ししずらくなります。
「DHT-S517」は60mmなのでほとんどのモデルでかぶることはありません。
ちなみに、この問題はテレビの足部の下に木の板などを置けばすぐに解決できます。
しかし、有機ELテレビと合わせる場合はもっと大変です。
有機ELテレビの足の高さもほとんどないモデルが多く、ベゼルも薄いモデルが多いためリモコンの受信部どころかサウンドバーがテレビ画面にまでかぶる有機ELテレビもあるので、テレビもサウンドバーも壁掛けで設置するか、「WALL」などの壁掛け風にできるテレビ台などで工夫する必要があります。
いずれにしてもテレビの足部の長さは必ず測ってから購入を検討してください。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の奥行を比較
サイズ | 「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 |
奥行 | 120mm | 95mm |
サウンドバーの購入後、多くの方が失敗談としてコメントされているのが、テレビ台からサウンドバーの奥行がはみ出してしまう問題です。
テレビの足部の奥行は本体が倒れにくくするために250mmほどあるものが多く、それに対しテレビ台の奥行は300mm~350mmのものが多いため、サウンドバーを置く隙間がない、もしくはサウンドバーがはみ出るものがほとんどです。
「Home Sound Bar 550」の奥行は120mmと「DHT-S517」より大きいですが、どちらのサウンドバー購入されるにしても、ご自宅のテレビ台の奥行とテレビ本体の足部の奥行を必ず確認することをおすすめします。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の機能を比較
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」、それぞれどのような機能や特徴があるのでしょうか?
主な機能や特徴をまとめてみました。
「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 | |
スピーカーの数 | 9 | 7 |
消費電力(最大) | 50W | 40W |
パワーアンプ | 6ch(全ch独立駆動) | 2ch(うち1つはサブウーファー側のアンプ) |
ワイヤレスサブウーファー | 〇(別途購入) | 〇(付属) |
3Dサラウンド | 〇 | 〇 |
リアルサラウンド | 〇(別途スピーカー購入で可能) | × |
HEOSテクノロジー | 〇 | × |
HDMI端子(ARC/eARC) | 〇 | 〇 |
アレクサ | 〇 | × |
音楽ストリーミング | 〇 | 〇(Bluetoothで対応端末と接続すれば可能) |
Bluetooth | 〇 | 〇 |
実売価格(2022年9月時点) | ¥69,750 | ¥50,978 |
スピーカーやパワーアンプ、サブウーファーの有無などについては後ほど音質の比較でご説明するので、まずはその他の機能差を見てみましょう。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の機能差を比較
「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 | |
HEOSテクノロジー | 〇 | × |
HDMI端子(ARC/eARC) | 〇 | 〇 |
アレクサ | 〇 | × |
音楽ストリーミング | 〇 | 〇(Bluetoothで対応端末と接続すれば可能) |
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の機能差で特に注目していただきたいのは「HEOSテクノロジー」やアレクサなどのネットワーク接続が必要な機能の有無です。
「Home Sound Bar 550」は、「コンパクトさにこだわり拡張性と多機能を追及したサウンドバー」。「DHT-S517」は、「機能を削り、高音質再生に特化したサウンドバー」と説明した点はここにあります。
「Home Sound Bar 550」の多機能な面は、ネットワークに接続可能であり、アレクサも搭載しているため、タイマーやスマートホームデバイスの操作もできるので、普段の生活でも役に立つというメリットがあります。
「HEOS」とは?
「Home Sound Bar 550」に搭載された「HEOS」テクノロジーとはどういった機能でしょうか?
「HEOS」テクノロジーとは、ネットワークスピーカーや、サウンドバー、AVアンプなど、デノンの様々なオーディオ製品に採用されているネットワークオーディオのプラットフォームの名称です。
「HEOS」自体の機能としては、Spotify、Amazon musicなどの音楽ストリーミングサービスやインターネットラジオ、自宅のネットワークに接続されているミュージックサーバー(NAS / PC / Macなど)やUSBメモリーに保存した音源やスマートフォン、タブレット、Bluetooth®機器など、多彩な音源をスマートフォンやタブレット端末にダウンロードした「HEOS」アプリで簡単に操作、再生することができます。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の音質を比較
音質では「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」にどのような違いがあるのでしょうか?
「Home Sound Bar 550」の音質
「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 | |
スピーカーの数 | 9 | 7 |
消費電力(最大) | 50W | 40W |
パワーアンプ | 6ch(全ch独立駆動) | 2ch(うち1つはサブウーファー側のアンプ) |
ワイヤレスサブウーファー | 〇(別途購入) | 〇(付属) |
3Dサラウンド | 〇 | 〇 |
リアルサラウンド | 〇(別途スピーカー購入で可能) | × |
「Home Sound Bar 550」は、上記の比較表のとおり、スピーカーの数が9つ、それが6つのユニットにわかれており、しかもそれぞれを個別のアンプ(音を増幅させる機械)で再生するため、音のクオリティが非常に高い。
「Home Sound Bar 550」単体では本格的なホームシアターにはさすがに負けてしまいますが、わずか横幅650mmから出ているとは思えないクオリティの高い音を楽しむことができます。
ただし、低音に関しては物足らないと言わざるを得ません。
それもそのはずで「Home Sound Bar 550」はスピーカーを拡張していくことを前提に開発されているので、低音に関してはそれなりの音なのです。
「Home Sound Bar 550」の拡張性①「サブウーファー」
「Home Sound Bar 550」にはワイヤレスで接続できるサブウーファー「Denon Home Subwoofer」があります。
「Home Sound Bar 550」単体で使う時は、「Home Sound Bar 550」だけで低音まで再生しなければいけませんが、アプリで「Denon Home Subwooferと連携した」と認識すると、低音成分をまるっと「Denon Home Subwoofer」にまかせて、「Home Sound Bar 550」は中高域の再生に専念することができます。
「Denon Home Subwoofer」を追加することで、「Home Sound Bar 550」は負荷が大きい低音再生から解放され、中高音のクオリティがさらに高くなりピュアでストレートな音を再生できます。
「Home Sound Bar 550」の拡張性②「リアスピーカー」
「Home Sound Bar 550」の拡張性の2つ目はワイヤレスリアスピーカーを接続可能なことです。
ワイヤレスリアスピーカー「Denon Home 150」2台か「Denon Home 250」2台を接続することで、リアルサラウンドを楽しむことができるのす。
ワイアレスのホームシアターシステムもありますが、大半の場合リアスピーカーの設定をしようとすると、面倒なケーブルを接続しないといけません。
しかし、「Denon Home 150」と「Denon Home 250」はいずれもワイアレスで「Home Sound Bar 550」と接続が可能。
「Denon Home 150」か「Denon Home 250」の接続方法は非常に簡単です。
- それぞれの本体の電源をつなぐ。
- HEOSアプリをたちあげてルーム画面を開く。
- 「Denon Home 150」をドラッグし、「Home Sound Bar 550」にドロップ。
- 「Denon Home 150をSound Bar 550のサラウンドスピーカーとして利用しますか?」と確認画面が出る。
- 「サラウンドとして利用」
これだけでリアルサラウンドを楽しむことができます。
また、「Denon Home 150」や「Denon Home 250」は単体でもスマートスピーカーとして使用できるため、普段はそれぞれ家族の個室に置いて、アレクサ機能や高音質な音楽を楽しむことができます。
「Denon Home Subwoofer」、「Denon Home 150」、「Denon Home 250」の接続方法
「Denon Home Subwoofer」、「Denon Home 150」、「Denon Home 250」の接続方法は非常に簡単です。
例:「Denon Home 150」をサラウンドスピーカーとして接続する場合。
- それぞれの本体の電源を入れる。
- HEOSアプリをたちあげてルーム画面を開く。
- 「Denon Home 150」※をドラッグし、「Home Sound Bar 550」にドロップ。
- 「Denon Home 150をSound Bar 550のサラウンドスピーカーとして利用しますか?」と確認画面が出る。
- 「サラウンドとして利用」を選択。
※の部分が「Denon Home Subwoofer」もしくは「Denon Home 250」に変わり、「サラウンドスピーカーとして接続するか」、「サブウーファーとして接続するか」の選択確認されるだけです。
「Home Sound Bar 550」 +「 Subwoofer」 +「 Denon Home 150」の音質
「Home Sound Bar 550」に「Denon Home Subwoofer」1台と「Denon Home 150」2台の合計3台をワイヤレスで接続すると、まったく別次元の音を楽しむことができます。
「Denon Home Subwoofer」を接続するだけでも、「サウンドバーだけでこんな音でるの?」と中高音域のクオリティの高さに驚きますが、低音もクリアでかつパンチがあり十分な重低音を楽しむことができます。
さらに「Denon Home 150」2台を接続することで、ライブ音源や映画などを鑑賞すると音の広がりをリアルに感じることができます。
「Denon Home 150」は比較的小さなスピーカーですが、それでも個々の音はっきりと再生することができ、非常に満足度の高いリアルサラウンドを楽しめます。
まさに、
「コンパクトさにこだわり拡張性と多機能を追及したサウンドバー」です。
「DHT-S517」の音質
「Home Sound Bar 550」 | 「DHT-S517」 | |
スピーカーの数 | 9 | 7 |
消費電力(最大) | 50W | 40W |
パワーアンプ | 6ch(全ch独立駆動) | 2ch(うち1つはサブウーファー側のアンプ) |
ワイヤレスサブウーファー | 〇(別途購入) | 〇(付属) |
3Dサラウンド | 〇 | 〇 |
リアルサラウンド | 〇(別途スピーカー購入で可能) | × |
「DHT-S517」の音質の音質はどうでしょうか?
まずは搭載されているスピーカーに注目してみましょう。上記の比較表のとおり「DHT-S517」には7つのスピーカーが搭載されています。
詳しいスピーカーの内訳は、前面の両端に、25mm径のツイーターと、120×40mmのミッドレンジを各2基。
さらにセリフも明瞭に描写するためアルミニウム振動板を使った25mm径のフルレンジスピーカーもセンタースピーカーとして中央に1基搭載。
そして、天面の左右にリスナー側へ少し傾けてセッティングされた66mm径のDolby Atmosイネーブルドスピーカーを内蔵しています。それらに加えてサブウーファーが付属。
音質面に影響する「DHT-S517」と「Home Sound Bar 550」単体との大きな違いは2つ。
- 「DHT-S517」には音を天井反射させてリスナーの上部から音が聞こえるようにするイネーブルドスピーカーが搭載されていること。
- 「DHT-S517」にはワイヤレスサブウーファーが付属している。
この2点です。
この2つの違いだけで音質面において実売価格差2万円の差がないように感じます。
「DHT-S517」のイネーブルドスピーカーは、「DHT-S517」を設置する環境さえ間違えなければ、上からの音をリアルに楽しむことができます。
また、サブウーファーが付属しているため低音の負担が「DHT-S517」にはなく、中高音域を豊かに表現できるメリットもある他、サウンドバー本体の幅がある分、音の広がりや包み込まれる感覚は「Home Sound Bar 550」単体をしのぐかもしれません。
「DHT-S517」は、「Home Sound Bar 550」より約2万円安いのにサブウーファーも付属するので圧倒的にお買い得です。
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」どっちがおすすめ?
結局のところ「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」どっちがおすすめなんでしょうか?
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」のそれぞれがどんな人におすすめかまとめてみました。
「Home Sound Bar 550」がおすすめな人☝
「Home Sound Bar 550」がおすすめな人は下記のような条件に当てはまる方です。
- こだわりの強い方。
- コンパクトサイズのサウンドバーを探している人。
- リアルなサラウンドを楽しみたい人。
- より良い音質で聞きたい人。
- 予算に余裕がある人。
- 音楽系サブスクリプションを利用している方。
- 「Denon Home 150」、「Denon Home 250」を持っている方。
「DHT-S517」がおすすめな人☝
「DHT-S517」がおすすめな人は下記のような条件に当てはまる方です。
- シンプルに音楽を楽しみたい方。
- 別途で付属品を購入せずに映画や音楽を楽しみたい方。
- 初めてサウンドバーの購入を検討している方。
- 予算を抑えたい方。
- コストパフォーマンス重視の方。
- 重低音の迫力を重視される方。
まとめ
「Home Sound Bar 550」と「DHT-S517」の機能や性能の違いを比較してきました。
結局のところ2つのサウンドバーの音の明確な違いは、2つのサウンドバーの条件を同じにするためにサブウーファーをどちらにも接続したときに現れます。
「Home Sound Bar 550」にサブウーファーを接続したとき、誰の耳にも明らかなぐらい音が良くなります。
「Home Sound Bar 550」のサブウーファーの価格が実売価格が約70,000円なので、もう一台「DHT-S517」を買ってもおつりが出てしまうほどですが、音にこだわるなら選ぶ価値はあります。
しかし、「DHT-S517」の性能が劣っているわけではありません。
2つのコンセプトが違うだけです。
「Home Sound Bar 550」の、
「コンパクトさにこだわり拡張性と多機能を追及したサウンドバー」。
を選ぶのか。
「DHT-S517」の、
「機能を削り、高音質再生に特化したサウンドバー」。
を選ぶのか。
是非どちらのコンセプトがご自身に合うか検討してみてください。
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