マランツ「NR1200」と「NR1711」を徹底比較!どっちがおすすめ?

AVアンプ
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マランツの今一番売れているプリメインアンプ「NR1200」。
そして、同じくマランツで一番売れているAVアンプ「NR1711」。

プリメインアンプとAVアンプというジャンルの違うアンプですが、この2つは兄弟機(厳密には「NR1200」は「NR1711」の前モデル「NR1710」との兄弟機)であり、性能がどちらを選ぶと自分に合うのか見極めるのが難しいため、どちらを購入するか迷う方が非常に多くおられます。

そこで今回は、「NR1200」と「NR1711」の機能、性能などを徹底比較!
「NR1200」と「NR1711」のどちらにするか迷っておられる方必見です!
ご自身にとってどちらがおすすめか検討してみてください。

Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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「NR1200」と「NR1711」の価格を比較

・何よりもコストを優先するなら「NR1200」。

財布 お金

定価は、「NR1200」は88,000円(税込)、「NR1711」は99,000(税込)。
実売価格は2021年7月18日時点では「NR1200」が63,350円(税込)、「NR1711」が71,770円(税込)となっています。(価格.comより)

実売価格は、製品としてはまだ新しい(2020年9月発売)「NR1711」は、発売日から少しずつですが価格が下がっている傾向があります。それに対し「NR1200」(2019年10月発売)は月末など限定的に60,000円を下回る価格での販売されることもあります。
何よりもコストを優先される方には、「NR1200」の方がおすすめ。そのうえ差額で良質なスピーカーケーブル、HDMIケーブルなどに充てることで、より音質を高めることもできます。

Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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「NR1200」と「NR1711」のサイズを比較

・「NR1200」と「NR1711」はほぼ同サイズ。重さは「NR1200」の方がやや軽い。

サイズ

この二つの機器は兄弟機になるため、W440 x H105 x D378 mmと全く同サイズ(Bluetoothアンテナを含むと2㎜だけ「NR1711」が低い)。大きく違うのは重量だけと、兄弟機というより双子に近い存在です。
プリメインアンプには、さらに薄く小さなポータブルサイズのプリメインアンプなどがありますが、AVアンプの中では「NR1711」が最薄クラスのAVアンプになります。

二つの違いは重量だけ。「NR1200」の方が400g軽い。

「NR1200」の方が「NR1711」と比べ400ℊ軽い。
400gの差は「NR1711」の方がAVアンプということもあり、サラウンド機能やスピーカーターミナルの数の差など、細かな部品の違いによる積み重ねによるものです。
AVアンプを探していて、薄型の場所を取らないものを探しているなら断然「NR1711」がおすすめです。

Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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「NR1200」と「NR1711」のより詳しいサイズ

「NR1200」と「NR1711」の機能を比較

比較

アンプを選ぶ上で最も重要な「NR1200」と「NR1711」の機能を比較してみましょう。

「HDMI端子」の数と機能を比較

・次世代ゲーム機や8Kなどの綺麗な映像を楽しみたいなら「NR1711」。

HDMI端子「NR1200」には5入力1出力の「HDMI端子」が搭載されています。
そのため「NR1200」はプリメインアンプとは言え、TV、Blu-rayプレーヤー、PS4、Nintendo Switch、PCなど幅広いコンテンツを楽しむことができます。全てのHDMI端子が4K / 60p / 3D / ALLM / ARC / CEC / HDR10 / HLG / BT.2020 / HDCP 2.3に対応。

それに対し「NR1711」は、6入力1出力の「HDMI端子」が搭載されています。
「NR1711」は最新モデルのAVアンプなので、「NR1200」の機能に加え、出力1系統が8K/60pおよび4K/120p映像信号のパススルーに対応、またHDMI2.1規格の新機能である「ALLM(Auto Low Latency Mode)」、「VRR(Variable Refresh Rate)」、「QFT(Quick Frame Transport)」、「QMS(Quick Media Switching)」などのゲームやVR体験を向上させる機能も搭載。
そのため、「NR1711」PS5やXboxなど次世代ゲーム機のスペックにも対応できるポテンシャルをもっています。また「NR1711」には「HDR10+」や「DynamicHDR」などの機能も搭載しているため、綺麗な映像と音楽を楽しむのがメインなら「NR1711」がおすすめです。

Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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「バイワイヤリング接続」・「バイアンプ」の有無を比較

・音楽を聞くことと高音質重視の方は「NR1200」がおすすめ。

バイワイヤリング接続

バイワイヤリング接続とは低域側と高域側を独立させた状態で、それぞれのスピーカー端子にケーブルを接続する方法です。これによりウーファーから発生する「逆起電力」というノイズの原因を解消することができます。

バイワイヤリング接続は「NR1200」、「NR1711」共に対応しています。しかし、バイワイヤリング対応スピーカーは数が少なく、比較的高価なものが多いのでコストが嵩むのでバイワイヤリング接続は長所であり短所でもあります。

AVアンプである「NR1711」はバイアンプ再生が可能なので、その時の「NR1200」との音質の比較はどうなのか?とよく比較されますが、Marantzと経営統合されているDENONの回答によると、プリメインアンプとAVアンプの音質の比較をした場合、AVアンプでプリメインアンプと同等の音を聞くにはプリメインアンプのざっと4~5倍近い価格のAVアンプが必要ということ(詳しくはここ)。
2chの音を楽しむという点においては、「NR1200」がおすすめです。

しかし、「NR1711」は5.1chサラウンドでバイアンプ再生を行えるので、同価格帯でサラウンド再生を求めておられて、高音質を聞きたいなら「NR1711」が断然おすすめです。

Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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DACの比較

・音質重視ならダブル・ディファレンシャル構成のD/A変換回路採用の「NR1200」がおすすめ。

DAC(Digital to Analog Converter)とは、デジタル信号を私たちの耳に聴こえるアナログ信号へと変換するためのもの。これはアンプの性能、音質を大きく左右する機能です。

「NR1200」と「NR1711」に搭載されているDACの性能を比較してみましょう。

出典:https://www.marantz.jp/

「NR1200」、「NR1711」共に、マランツの上位モデル「SR7010」(税抜価格230,000円)に採用されていた旭化成エレクトロニクス製 32bit 8chD/Aコンバーター「AK4458VN」が搭載されています。

しかし、「NR1200」では「AK4458VN」をL/Rそれぞれに2ch、合計4chのD/Aコンバーターを用いるダブル・ディファレンシャル構成のD/A変換回路を採用しているので、「NR1711」より処理能力の向上、ノイズの低減がはかられています。

※2020年10月の旭化成エレクトロニクス株式会社の半導体製造工場火災の影響により2021年春ごろから「NR1711」のD/AコンバーターICに変更が加えられています。

ストーリー │ Marantz公式
Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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パワーアンプ部を比較

・シンメトリカル・レイアウト採用の「NR1200」がより安定した音像を提供。

パワー

「NR1200」、「NR1711」ともにフルディスクリート・パワーアンプを搭載しています。
違いは出力が「NR1200」は定格出力が75Wに対し、「NR1711」が50Wであることと、「NR1200」にはL/Rチャンネルを左右対称に配置するシンメトリカル・レイアウトであること。
このシンメトリカル・レイアウトは左右の電源ラインおよび信号ラインを同じ長さとし、チャンネル間の音質差を排除。これにより明瞭な音像定位と安定したサウンドステージの描写を可能にしています。

音質の良さ、音像定位などを求めるならやはり「NR1200」がおすすめ。
ただし、プリメインアンプとしては入門クラスのアンプなので、より良い音を求めるなら、もうワンランク上の「PM7000N」などもおすすめです。

どっちがおすすめ?「PM7000N」と「NR1200」徹底比較!
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Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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「Audyssey MultEQ」の有無を比較

・セッティングのしやすさは「NR1711」が簡単なので、初心者にもおすすめ。

イマーシブオーディオ

アンプやスピーカーを購入して、まず最初に大変なのがセッティング。
「NR1200」、「NR1711」共にテレビ画面に表示される操作ガイドに沿って、誰でもかんたんに接続と初期設定ができるセットアップアシスタント機能を搭載をしているので、初心者でも比較的簡単に設置まではできます。
しかし、ここからまた大変なのが音のセッティング。

基本的なセッティングの例

ここで役に立つのが「NR1711」に搭載されている専用マイクによるオートセットアップ機能「Audyssey MultEQ」。
これは、付属の専用マイクとスタンドを使用し、最大6ポイントでの測定結果をもとに、スピーカーの距離、レベル、およびサブウーファーのクロスオーバー周波数を最適な状態に自動設定してくれます。
しかも、接続されたスピーカーとリスニングルームの音響特性を測定し、時間軸と周波数特性の両方を補正することで、最適化もしてくれる優れもの。

デジタルで音像や音質を決めていけるAVアンプ「NR1711」に対し、アナログで音の設定を追い込むプリメインアンプ「NR1200」という位置づけなのかもしれません。

Marantz プリメインアンプ「NR1200」
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マランツ AVアンプ「NR1711」
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「NR1200」と「NR1711」スペック表を比較

下記のスペック表の比較では、大きな違いのある個所は赤太字で表記しています。

「NR1200」 「NR1711」
定格出力 75 W + 75 W (8 Ω、20 Hz  20 kHz、THD 0.08 %) 100 W + 100 W (6 Ω、20 Hz  20 kHz、THD 0.7 %)” 50 W + 50 W(8 Ω、20 Hz-20 kHz、THD 0.08 %)”
適合インピーダンス 4 – 16Ω 4 – 16Ω
S/N比 98 dB (IHF-A、ダイレクトモード時 ) 98 dB(IHF-A、ダイレクトモード時)
周波数特性 10 – 100 kHz ( +1、-3 dB、ダイレクトモード時 ) 10 – 100 kHz(+1、-3 dB、ダイレクトモード時)
HDMI端子 入力×5、出力×1 入力×6(8K対応入力×1)、出力×1
映像入力端子 なし コンポーネント×2、コンポジット×3
映像出力端子 なし コンポーネント×1、コンポジット×1
音声入力端子 アナログ×3、Phono(MM)×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1 アナログ×3、Phono(MM)×1、光デジタル×1、同軸デジタル×1
音声出力端子 2.2chプリアウト×1、ゾーンプリアウト×1、ヘッドホン×1 2.2chプリアウト×1、ゾーンプリアウト×1、ヘッドホン×1
その他の端子 “ネットワーク×1、USB(フロント)×1、 Bluetooth / Wi-Fiアンテナ入力×2、 FMアンテナ入力×1、AMアンテナ入力×1、 マランツリモートバス(RC-5)入出力×1、IRフラッシャー入力×1” “ネットワーク×1、USB(フロント)×1、セットアップマイク入力×1、Bluetooth/Wi-Fiアンテナ入力×2、
FMアンテナ入力×1、AMアンテナ入力×1、マランツリモートバス(RC-5)入出力×1、DCトリガー出力×1″
チューナー受信周波数帯域 FM: 76.0 – 95.0 MHz、AM : 522 – 1629 kHz FM: 76.0 – 95.0 MHz、AM : 522 – 1629 kHz
無線LAN(ネットワーク種類 / 周波数) IEEE 802.11 a/b/g/n準拠(Wi-Fi®準拠) / 2.4 GHz、5 GHz IEEE 802.11 a/b/g/n準拠(Wi-Fi®準拠) / 2.4 GHz、5 GHz
Bluetooth “バージョン 4.1 対応プロファイル A2DP 1.2、AVRCP 1.5 対応コーデック SBC 送信出力 / 通信距離 Class 1 / 約30 m(見通し距離)” “バージョン4.2
対応プロファイル受信: A2DP 1.2、AVRCP 1.5、送信: A2DP 1.2
対応コーデックSBC
送信出力 / 通信距離Class 1 / 約30 m(見通し距離)”
消費電力 210 W 250 W
待機電力 “0.2 W(通常スタンバイ) 0.5 W(CECスタンバイ)” 0.2 W(通常スタンバイ)/ 0.5 W(CECスタンバイ)
付属品 “かんたんスタートガイド、リモコン(RC041SR)、単4形乾電池 × 2、 FM室内アンテナ、AMループアンテナ、Bluetooth / Wi-Fiアンテナ×2、 電源コード” “かんたんスタートガイド、リモコン(RC035SR)、単4形乾電池 × 2、セットアップマイク、マイクスタンド
ケーブルラベル、FM室内アンテナ、AMループアンテナ、Bluetooth / Wi-Fiアンテナ×2、電源コード”
最大外形寸法 “W440 x H105 x D378 mm (アンテナを寝かせた場合) W440 x H175 x D378 mm (アンテナを立てた場合)” “W440 x H105 x D378 mm (アンテナを寝かせた場合)
W440 x H173 x D378 mm (アンテナを立てた場合)”
質量 7.9 kg 8.3 kg

まとめ

最後に、「NR1200」と「NR1711」それぞれどんな人がどちらのアンプに合うのかまとめてみました。

「NR1200」がおすすめの人

  1. 映像よりもとにかく音重視。
  2. 今後も2.1ch以上スピーカーをつなぐことはない。
  3. プリメインアンプに興味がある人。
  4. すでにAVアンプを持っていて、自室にプリメインアンプを置きたい方。

「NR1200」で音楽とホームシアター両方を楽しみたい方もおられると思います。
そんな方におすすめなスピーカーとプレーヤーの組み合わせはこちら👇

・スピーカー
「B&W 607 S2 Anniversary Edition」
バイワイヤリング接続可能で、広い周波数帯域と音の表現力の高さが魅力。

・プレーヤー
「ソニー UBP-X800M2」
独自の高音質技術により、振動抑制、ノイズを極限まで除去。動画配信サービスにも対応で、4K画質で楽しめる。高音質の音楽は「Amazon Music HD」で7,500万曲楽しめます。

ソニー「UBP-X800M2」
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Amazon Music HD
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「NR1711」がおすすめな人

  1. 綺麗な映像をサラウンドで楽しみたい。
  2. PS4Proや次世代ゲーム機を持っている。
  3. リビングに5.1ch以上のホームシアターを計画している。
  4. コンパクトなAVアンプを探している。

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