DENON「PMA-1700NE」の機能レビューとおすすめのスピーカー

スピーカー
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2022年5月27日にDENONより新しいミドルクラスプリメインアンプ「PMA-1700NE」が発売されました。

「PMA-1700NE」は2016年に11月下旬に発売された「PMA-1600NE」の後継機にあたるプリメインアンプですよね?

そうなんです。
「NEシリーズ」の新モデル「PMA-1700NE」を待っていた方は、旧モデルと比べどう変化したのか?違いは?音質は?といろいろ気になっているんじゃないでしょうか?

確かにいろいろ気になります!

そこで今回は「PMA-1700NE」と旧モデル「PMA-1600NE」との違いを比較しつつ、進化した機能や性能についてレビュー、音質の特徴や「PMA-1700NE」におすすめのスピーカーもご紹介します。

旧モデル「PMA-1600NE」の詳しい情報はこちらをご覧ください↓

DENON「PMA-1600NE」のレビューとおすすめのスピーカー
クラスを超えた表現力を持つプリメインアンプ「PMA-1600NE」のレビューとおすすめのスピーカーをご紹介。 先代「PMA-1500RE」や上位モデルで兄弟機でもある「PMA-2500NE」との違いや比較。スペックや特徴に基づくおすすめのスピーカーをご紹介します。
  1. DENON「PMA-1700NE」とは?
  2. DENON「PMA-1700NE」と旧モデル「PMA-1600NE」の違い
    1. ストッパー付き電子ボリュームに変更
      1. 電子ボリュームのメリット
    2. アナログ/デジタル基盤をシールドケースでノイズ抑制
    3. テレビ自動再生機能
    4. パワーアンプ回路に「FLAT AMP」と「POWER AMP」の差動2段アンプ回路を採用
      1. 差動2段アンプ回路のメリット
    5. フロントパネルに「MC/MMボタン・表示」が追加
    6. エクスターナルプリアンプ入力端子が追加(EXT.PRE IN)
    7. プリアンプ部のRECORDERのインピーダンスが一定に
    8. 旧モデルと比べ価格が大幅にアップ
      1. 旧モデル「PMA-1600NE」からの大幅な変更点と価格アップの主な要因
  3. 「PMA-1700NE」の音質
  4. DENON「PMA-1700NE」におすすめのスピーカーを選ぶ上で重要なポイントとは?
    1. 「PMA-1700NE」の「スペックを理解する」
      1. 定格出力
      2. インピーダンス
      3. 周波数特性
    2. 「PMA-1700NE」で「特に何を聞くのかジャンルをはっきりさせる」
    3. 「PMA-1700NE」とスピーカーの「設置場所」
    4. スピーカーの能率
    5. 「PMA-1700NE」におすすめなスピーカー選びのポイントまとめ
  5. DENON「PMA-1700NE」におすすめなスピーカーはこれ!
    1. JBL「STAGE A190」
      1. 「STAGE A190」が「PMA-1700NE」におすすめな理由
    2. DALI「OBERON5」
      1. 「OBERON5」が「PMA-1700NE」におすすめな理由
    3. YAMAHA「NS-F700」
      1. YAMAHA「NS-F700」を「PMA-1700NE」におすすめする理由
    4. TANNOY「Platinum B6」
      1. 「Platinum B6」が「PMA-1700NE」におすすめな理由
    5. TANNOY「Platinum F6」
      1. 「Platinum F6」が「PMA-1700NE」におすすめな理由
    6. ELAC「DBR 62」
      1. 「DBR 62」が「PMA-1700NE」におすすめな理由
    7. B&W「607 S2 AE」
      1. B&W「607 S2 AE」を「PMA-1700NE」におすすめする理由

DENON「PMA-1700NE」とは?

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「PMA-1700NE」とは、「New Era新時代のサウンドを鳴らす」というコンセプトで開発されているデノンのHi-Fiコンポーネント「NE」シリーズの新モデルプリメインアンプです。
旧モデル「PMA-1600NE」からは約6年ぶりにモデルチェンジしました。

特徴は、本体の外観や主な搭載機能は旧モデル「PMA-1600NE」のスペックを継承。しかし、デノン創立110周年記念のハイグレードモデル「PMA-A110」の回路構成や高音質パーツを使用し、DENONのフラッグシップモデル「PMA-SX1 LIMITED EDITION」の開発で得たノウハウも注ぎ込まれ、音質やパフォーマンスを大幅に向上させたプリメインアンプとなっています。

DENON「PMA-1700NE」
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DENON「PMA-1700NE」と旧モデル「PMA-1600NE」の違い

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「PMA-1700NE」と旧モデル「PMA-1600NE」の違いを検証していきましょう。
二つプリメインアンプの違いをスペック表のデータを基にまとめてみました。

項目 変更点 「PMA-1700NE」 旧モデル
「PMA-1600NE」
機能
ボリュームノブ あり ストッパー付き電子ボリューム アナログ(機械式)
基盤ノイズ対策 あり シールドケースに封入 なし
光デジタル端子 あり テレビ自動再生機能
なし
パワーアンプ回路 あり 「FLAT AMP」と「POWER AMP」の差動2段アンプ回路を採用
ハイゲインアンプによる一段増幅(固定利得アンプ)
外観
フロントパネル あり 「MC/MMボタン・表示」が追加 なし
リアパネル あり エクスターナルプリアンプ入力端子が追加(EXT.PRE IN) なし
基本スペック
定格出力 なし 70 W + 70 W (8Ω、20 Hz ~ 20 kHz、THD 0.07 %)
140 W + 140 W (4Ω、1 kHz、THD 0.7 %)
全高調波歪率 なし 0.01 % (定格出力、-3 dB時、負荷8Ω、1 kHz)
出力端子 なし スピーカーA またはB:負荷 4 ~ 16Ω
スピーカーA+B:負荷 8 ~ 16Ω
パワーアンプ機能 あり EXT. PRE:0.84 V / 47 kΩ
ゲイン値:29 dB
なし
RIAA偏差 なし PHONO: ± 0.5 dB(20 Hz ~ 20 kHz)
プリアンプ部
入力感度 / 入力インピーダンス あり PHONO(MM): 2.5 mV / 47 kΩ
PHONO(MC): 200 μV / 100 Ω
CD、NETWORK/AUX、RECORDER :125 mV / 19 kΩ
PHONO(MM): 2.5 mV / 47 kΩ
PHONO(MC): 200μV / 100 Ω
CD、NETWORK、RECORDER : 125 mV / 47 kΩ (ソースダイレクトオフ)、125 mV / 23 kΩ (ソースダイレクトオン)
最大入力 なし PHONO(MM): 130 mV / 1 kHz
PHONO(MC): 10 mV / 1 kHz
アナログ音声
入力端子
あり アンバランス入力×3、PHONO入力×1、EXT. PRE×1 アンバランス入力×3、PHONO入力×1
アナログ音声
出力端子
なし アンバランス出力(RECORDER)×1、ヘッドホン出力× 1
デジタル音声
入力端子
なし USB-B入力×1、同軸デジタル入力×1、光デジタル入力×2
その他 なし IRコントロール入出力×1
総合特性
S / N比(Aネットワーク) あり PHONO(MM): 89 dB(入力端子短絡、入力信号5 mV)
PHONO(MC): 74 dB(入力端子短絡、入力信号0.5 mV)
CD、NETWORK/AUX、RECORDER: 107 dB(入力端子短絡)
PHONO(MM): 89 dB(入力端子短絡、入力信号5 mV)
PHONO(MC): 74 dB(入力端子短絡、入力信号0.5 mV)
CD、NETWORK/AUX、RECORDER: 108 dB(入力端子短絡)
周波数特性 なし 5 Hz ~ 100 kHz(0 ~ -3 dB)
トーンコントロール なし BASS: 100 Hz ±8 dB
TREBLE: 10 kHz ± 8dB
総合
外形寸法(W × H × D) なし 434 x 135 x 410 mm
質量 17.6 kg
電源 AC 100 V、50 / 60 Hz
消費電力 295 W
待機時消費電力 0.2 W
付属品 かんたんスタートガイド、取扱説明書、リモコン、単4形乾電池 × 2、電源コード
価格
希望小売価格 あり 218,900円(税込) 173,800円(税込)
DENON「PMA-1700NE」
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上記の表の赤字で示した変更点について詳しくご説明します。

ストッパー付き電子ボリュームに変更

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PMA-1700NE PMA-1600NE
ボリュームノブ ストッパー付き電子ボリューム アナログ(機械式)

新モデル「PMA-1700NE」のボリュームノブはアナログ(機械式)ボリュームノブからストッパー付き電子ボリュームに変更されています。
これはDENONの110周年記念モデル「PMA-A110」に初搭載されたものを踏襲しています。

電子ボリュームのメリット

旧モデルのアナログボリュームはフロントパネル上のノブとプリアンプ基板を行き来していた信号ラインがあったためノイズが増幅してしまうというデメリットがありました。

しかし、電子ボリュームではそれを短縮することが可能となり、理想的な「ミニマムシグナルパス」を実現。
これにより音質の劣化やノイズの混入を防ぐことができ、高減衰領域でのギャングエラーを回避。
加えて電子ボリュームはアナログに比べ長寿命で、空気中のガスなどの影響による接触不良などが起きにくいという利点もあります。

また、エンドレス回転方式の電子ボリュームではなくストッパー付き電子ボリューム(アナログボリュームのような感覚)なのは、ホームオーディオ好きユーザーのノブを回す感覚に対しての配慮も含まれています。

アナログ/デジタル基盤をシールドケースでノイズ抑制

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PMA-1700NE PMA-1600NE
基盤ノイズ対策 アナログ/デジタル基盤、USB-DACをシールドケースに封入 なし

旧モデル「PMA-1600NE」では6ブロック構成シャーシと高速デジタルアイソレーターを搭載することで、外部機器から入るのノイズに対処していました。

「PMA-1700NE」ではさらに上位グレードに近づきアナログ/デジタル基盤それぞれをシールドケースで囲い、ノイズ抑制しています。

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テレビ自動再生機能

PMA-1700NE PMA-1600NE
光デジタル端子 テレビ自動再生機能を追加
なし

新モデル「PMA-1700NE」にはテレビなどの外部ソースを光デジタルケーブルで接続した際に、入力信号を検出すると自動的に電源が入る自動再生機能を搭載。

音楽鑑賞だけでなく、映画鑑賞にも使いやすい仕様となっています。
この機能は光デジタル端子3系統の入力から1系統を選択、または機能をオフにすることも可能です。

パワーアンプ回路に「FLAT AMP」と「POWER AMP」の差動2段アンプ回路を採用

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PMA-1700NE PMA-1600NE
パワーアンプ回路 「FLAT AMP」と「POWER AMP」の差動2段アンプ回路を採用
ハイゲインアンプによる一段増幅(固定利得アンプ)

旧モデル「PMA-1600NE」では固定利得アンプが採用されていました。
「FLAT AMP」を持たない固定利得アンプでは、ボリュームの位置でアンプ動作が変わらないという利点がある一方で、入力抵抗によるノイズを常用領域でもフルゲインで増幅してしまうので、音量が小さいときのノイズが抑えにくいという面がありました。

差動2段アンプ回路のメリット

差動2段アンプ回路も「PMA-A110」の構成に準じたもので、発振に対する安定性に優れています。
差動2段アンプは従来の差動3段アンプに比べて位相回転が少なく発信に対する安定性が高いので、様々なスピーカーに対する駆動性もアップし音質が大幅に改善されます。
また「FLAT AMP」の可変ゲインアンプを適用し、ゲインをダウンさせることで普段よく使う音量でのノイズを低減でき旧モデル「PMA-1600NE」と比べよりクリアな音を楽しめます。

フロントパネルに「MC/MMボタン・表示」が追加

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PMA-1700NE PMA-1600NE
フロントパネル 「MC/MMボタン・表示」が追加 なし

フロントパネルのトーンコントロール部に「MC/MM切り替えボタン」と「MC/MM表示」が追加されました。

このボタンでレコードプレーヤーのカートリッジの種類(MCまたはMM)に合わせて切り替えが可能になり、フォノイコライザーの設定によって、「MC時は緑色」、「MM時は消灯」で表示されるようになりました。

エクスターナルプリアンプ入力端子が追加(EXT.PRE IN)

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PMA-1700NE PMA-1600NE
リアパネル エクスターナルプリアンプ入力端子が追加(EXT.PRE IN) なし

「PMA-1700NE」には外部プリアンプを接続してパワーアンプとして使用するための「EXT.PRE」入力端子(固定ゲイン入力)を装備。

これはパワーアンプ回路に「FLAT AMP」と「POWER AMP」の差動2段アンプ回路を採用されたために可能となった機能です。

これによりAVアンプのプリ出力を接続し、フロントスピーカーをホームシアターシステムと共有することもできます。

プリアンプ部のRECORDERのインピーダンスが一定に

画像はイメージ

「PMA-1700NE」 PMA-1600NE
入力感度 / 入力インピーダンス RECORDER :125 mV / 19 kΩ
RECORDER : 125 mV / 47 kΩ (ソースダイレクトオフ)、125 mV / 23 kΩ (ソースダイレクトオン)

この機能は録音機器をプリメインアンプに接続する際にかかわる機能ですが、旧モデル「PMA-1600NE」ではプリアンプ部の「RECORDER 」のインピーダンスの値がソースダイレクト機能オンの時 「23 kΩ 」、オフの時は「47 kΩ」となっていました。

しかし、新モデル「PMA-1700NE」はスペックでは19kΩのみの表記となっています。
この点に関してDENONに直接確認したところ、「『PMA-1700NE』では、インピーダンスが一定になるように調整されています。インピーダンスが変わるとボリュームに影響が出てしまい音が大きくなったり小さくなるということがありますが、『PMA-1700NE』では、ソースダイレクト機能のオン・オフ関わりなくインピーダンスを一定にすることでボリュームに影響が出ないように仕様となっている」とのことでした。

スペック表のS / N比「RECORDER: 107 dB(入力端子短絡)」という値になっている点に関しても、この変更に伴うものと考えられます。

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旧モデルと比べ価格が大幅にアップ

PMA-1700NE PMA-1600NE
希望小売価格 218,900円(税込) 173,800円(税込)

旧モデル「PMA-1600NE」税込み173,800円から新モデル「PMA-1700NE」では価格が218,900円と45,100円も上昇しています。

この主な要因は「PMA-1700NE」が上位の110周年記念モデル「PMA-A110」(393,800円)と同じ増幅構成やパーツを採用したことや、ノイズ低減のためのバージョンアップに伴うものです。

旧モデル「PMA-1600NE」からの大幅な変更点と価格アップの主な要因

上記で説明してきた部分と重複する部分もありますが、新モデル「PMA-1700NE」と旧モデル「PMA1600NE」との大きな違いと価格上昇の理由をまとめてみましょう。

  • 出力段に、微小領域から大電流領域までの精度が高く、スムーズ大電流を流すことができるUHC-MOS(Ultra High Current MOS) FETをシングルプッシュプルで採用。
  • FLAT AMP用の可変ゲインアンプを使い、一般的なボリューム域ではゲインをダウン(最大16.5dB)してから、パワーアンプで増幅する差動2段アンプ回路を採用。
  • 「PMA-A110」で初めて採用したハイエンドオーディオ用電子ボリュームICと同じものを、「PMA-1700NE」に投入。
  • オーディオ回路に使用されるコンデンサーや抵抗などのパーツのほとんどを「PMA-A110」と共通化。
  • 電圧変動が小さく、安定した電源供給が可能な新型のEIコアトランスを採用。
  • オーディオ基板を専用のシールドケースにまるごと収納。
  • エクスターナルプリアンプ入力端子が追加(EXT.PRE IN)

昨今の世の中の状況もあって値上がりした部分のも多少あるかもしれませんが、低域のパワーや空間の広がりではさすがに敵わないとしても「PMA-1700NE」の中身は110周年記念モデル「PMA-A110」(393,800円)とほぼ同じなので価格が上がることも納得。

逆に半額で「PMA-A110」に似た音を楽しめるという考え方もあるかもしれません。

「PMA-1700NE」の音質

新モデルになって特に気になるのは「音質がどれだけよくなったか?」です。

様々なレビューで共通してみられる点が、ヴォーカルの表現力と奥行表現の高さです。
実際視聴するとわかりますが、メインの音域になる中音域の表現力が非常に高いことが表現力につながっていると考えられます。

また、差動2段アンプの効果や電子ボリューム、シールドケースなどの追加で施されたノイズ対策もあって、音数が多く、小さな音でもクッキリと聞こえます。ノイズの影響を受けやすい高域までクリアに聞こえるので、聞いていて心地よい音を楽しめます。

「PMA-1600NE」と比べると2ランクほど上のような音質。上位グレード「PMA-2500NE」(278,300円)と比べると音質は拮抗しており、空間表現力では「PMA-1700NE」が上ではないかと感じるほどです。

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DENON「PMA-1700NE」におすすめのスピーカーを選ぶ上で重要なポイントとは?

DENON「PMA-1700NE」におすすめのスピーカーをどのように選べばよいでしょうか?
「PMA-1700NE」におすすめのスピーカーを選ぶ上で特に重要なポイントが4つの点をあげてみました。

  1. 「PMA-1700NE」の「スペックを理解する」。
  2. 「PMA-1700NE」で「特に何を聞くのかジャンルをはっきりさせる」。
  3. 「PMA-1700NE」とスピーカーの「設置場所」。
  4.   スピーカーの能率

「PMA-1700NE」の「スペックを理解する」

「PMA-1700NE」のスペックを理解していなければ、自分にとって最良のスピーカーと出会うことはできません。

そこで、スピーカー選びに不可欠なスペックの項目3点「定格出力」「インピーダンス」「周波数特性」についてご説明します。

定格出力

ブックシェルフスピーカー1

「PMA-1700NE」の定格出力は8Ω・70W、4Ω・140Wとなっています。一般的な住宅で聴く分には70Wもあれば全然問題ありません。10Wほどでも家の壁が振動するほどになるからです。

しかし、スピーカー側の対応W数が70Wを下回ると、アンプ側の出力を最大限に上げた時にスピーカーの側が壊れる危険があるので注意が必要です。
また、一般的にスピーカーはアンプの最大出力の2倍のものを使うと良いとされています。

そこで、1つ目の基準は、スピーカー側の推奨アンプ出力が70-280Wのものがおすすめ。
(※推奨アンプ出力が75Wより下でも、50W~100Wというような表記であれば問題なく再生できます。)

インピーダンス

電送イメージ

インピーダンスとは、スピーカー内部の回路を信号が流れるときの電気抵抗のことです。インピーダンスの単位は「Ω(オーム)」で、数値が大きいほど抵抗が大きく、電気信号が流れにくく、数値が小さいと流れやすくなります。

「PMA-1700NE」の適合インピーダンスは4-16Ωなので、注意が必要なのは4Ωより下のスピーカーは選ばないことです。この適合インピーダンス範囲内のものであれば大丈夫です。
しかし、4Ωのものはその分消費電力大きくなり、「PMA-1700NE」もスピーカー側も十分なポテンシャルを発揮させることが難しくなります。

それで、2つ目の基準は、インピーダンスは4- 16Ωのものがおすすめ。

周波数特性

周波数特性

一般的にスピーカー側の周波数特性は60Hzよりも低い音を出せれば、十分に低音を再生できるスピーカーと言えます。しかし、別でサブウーファーを購入しないと決めているのであれば、周波数特性はより低いHzが出るほうがおすすめです。

聴感上の個人差もあるところですが、スピーカー側の周波数特性がより低いHzから出ると、スピーカーから伝わる空気感にも違いが出ますし、低音域の表現力が高ければ高いほど、中高音域の表現力も豊かになります。

今回の3つ目の基準は、サブウーファーを足さない場合はスピーカーの周波数特性が60Hzより下のものがおすすめ。

「PMA-1700NE」で「特に何を聞くのかジャンルをはっきりさせる」

「PMA-1700NE」で「映画やゲーム含め、全てのジャンルをまんべんなく楽しみたい」ですか?
それとも「音楽のみを楽しみたい」のでしょうか?
「音楽の好みのジャンル」は何ですか?

特に何を聞くのかジャンルはっきりさせることで、そのジャンルに合ったスピーカーを選ぶ助けになるので、とても重要なポイントです。

「PMA-1700NE」とスピーカーの「設置場所」

「PMA-1700NE」とスピーカーはリビング、書斎、寝室、オーディオルームなど、どこに設置しますか?
部屋の広さはどうですか?
カーペットや絨毯などがひかれていますか?
それともフローリングで、何の障害物もない響きやすい部屋でしょうか?

広さや環境により、おすすめなスピーカー選びも変わってくるので、どこに置くか前もってしっかりと決めておくのもスピーカー選びの点で重要なポイントです。

スピーカーの能率

能率とはdB(デシベル)で表示されるもので、日本では1W(ワット)に相当する電圧を加えた時、スピーカーシステムの正面軸上1mのポジションにマイクを置いて測定した値で規定されています。

能率が高いほど、少ないアンプの出力(W)で大きな音が出せます。しかし、能率が高く、大きな音が出ればいい音かというと、そうとは限りません。
ただし、あまりにも能率が低いとそれだけアンプ側に出力が必要になり、出力の余裕がないとアンプに電気的負担をかける結果になります。

そこで、「PMA-1700NE」の場合、能率は標準的な値である85dB以上あるものがおすすめです。

スピーカー

しかし、ブックシェルフスピーカーの中には低音再生能力を高めるために能率が低いものもあります。低音を出すためにコーンの重量を重くするため、必然的に能率が悪くなるので大出力のアンプが必要になるという訳です。

ただし、机の上などで近づいて聴くなら能率が80dB台前半でもそれほどパワーは要りません。

「PMA-1700NE」におすすめなスピーカー選びのポイントまとめ

リサーチ

  1. スピーカー側の推奨アンプ出力が70W-280Wのもの。
  2. スピーカーのインピーダンスは4 – 16Ωの間。
  3. スピーカーの周波数特性が60Hzより下のもの。
  4. 能率は85dB以上あるもの。

これらの基準をもとに、おすすめのスピーカーを選出していきます!

DENON「PMA-1700NE」におすすめなスピーカーはこれ!

スピーカー選びのポイントを抑えつつ、数々のスピーカーの中から、「PMA-1700NE」におすすめなスピーカーを選出しました。

JBL「STAGE A190」

JBLブランドおすすめしたいのは、同じStageシリーズのトールボーイスピーカー「STAGE A190」です。

「STAGE A190」のスペックは推奨アンプ出力20~225W、インピーダンスは6Ω、周波数特性36Hz~40kHz、能率は91㏈と能率の高さも魅力的です。

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サイズは幅260 x 高さ1070 x 奥行390 mmと少し大きめなトールボーイスピーカーなので、配置場所はリビングルームなど、比較的広い部屋の方が圧迫感もなくおすすめです。

「STAGE A190」が「PMA-1700NE」におすすめな理由

出典:Amazon

STAGE A190」を「PMA-1700NE」におすすめする一番の理由は、広く一定な定指向特性により、どこにいても自然な音響バランスで音楽を聴けるところ。

これはプロ用モニタースピーカーのために開発された最新のホーン技術が高域に採用されているので可能となりました。

また203㎜のウーファーがJBLお得意の低音域も見事に鳴らしてくれるので、「PMA-1700NE」から流れるハイレゾのサウンドを低音域から高音域に至るまで余すところなく鳴らしてくれます。

DALI「OBERON5」

DALIから「PMA-1700NE」におすすめするスピーカーは、

究極のパフォーマー

と紹介されているOBERON5」です。

「OBERON5」のスペックは、推奨アンプ出力が30W~150W、インピーダンスは6Ω、再生周波数帯域は39Hz~26kHz、能率は88㏈です。

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サイズは幅162mm × 高さ830mm × 奥行283mmとトールボーイ型スピーカーの中では比較的コンパクトなので、リビングルームだけでなく、寝室でも家具が少ないなら圧迫感なく置けます。

「OBERON5」が「PMA-1700NE」におすすめな理由

「OBERON5」を「PMA-1700NE」におすすめする一番の理由は、ピアノの伴奏とボーカルの帯域の表現力の高さが優秀なこと。
もちろん低音域から高音域に渡って豊かなサウンドを奏でてくれるのですが、低音域と中音域の二点は特に素晴らしい表現力を持っています。

また、「OBERON5」は広い指向性を持っているのも特徴です。一つのスポットでしかベストサウンドを楽しめないということはなく、広いスポットで楽しめます。

映画やライブを見ているとき、リビングのどこにいてもベストサウンドを聴けるのは魅力的です。
高音質のライブサウンド、R&B、女性ボーカルメインの楽曲が好きな方におすすめです。

YAMAHA「NS-F700」

YAMAHA「NS-F700」
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YAMAHAの「NS-F700」はA-PMD(Advanced Polymer Injected Mica Diaphragm)振動板を採用した16cmウーファーと13cmミッドレンジ、振動板とボイスコイルボビンを高精度に一体成形したDC-ダイヤフラム方式ドームツィーターによる本格的3ウェイ構成で、量感と切れ味を両立したパワフルな中低域再生と、100kHzまでの高音域を綺麗に再生してくれます。

「NS-F700」のスペックは推奨アンプ出力40~160W、インピーダンス6Ω、周波数帯域45Hz~100KHz。能率は89dB。

サイズは354×1012×374と少し大きめです。

YAMAHA「NS-F700」を「PMA-1700NE」におすすめする理由

「PMA-1700NE」に「PMA-1700NE」がおすすめなのは、高音域の表現力の豊かさ。
中音域から高音域のつながりも美しく、スーッと綺麗に高域まで鳴らしてくれます。

女性ボーカルの高音域であってもまだまだ余裕があるという感じです。
音楽から映画に至るまでどのジャンルでも十分に楽しむことができるスピーカーです。

TANNOY「Platinum B6」

TANNOYはイギリスで創業された90年以上の歴史をもつ老舗オーディオブランド。その中の「Platinum B6」はエントリークラスに属する「Platinum」シリーズのモデルです。

「Platinum B6」のスペックは推奨アンプ出力は20W~80W、インピーダンスは8Ω、周波数特性は50Hz – 20kHz、能率は86㏈。

platinum_b6

出典:TANNOY

サイズは幅230 × 高さ360 × 奥行235 mm。おしゃれでスタイリッシュなデザインなので、リビングルームに置いても、インテリアの雰囲気を損なうことはありません。ブックシェルフスピーカーとしては、大きめなので、コンパクトな空間にはあまり向いていないかもしれません。

「Platinum B6」が「PMA-1700NE」におすすめな理由

Platinum B6」を「PMA-1700NE」におすすめする一番の理由は、実際にコンサートホールで聴いているかのような音の響きとして伝え、臨場感を味わえる点。
「PMA-1700NE」から送られてくる音源を「Platinum B6」は忠実にリアルに再現してくれます。
表情が豊かで聴いていて楽しいスピーカーです。

その臨場感や表情を表現しているのが、1インチのシルクドームツイーターと6.5インチのマルチファイバーペーパーコーンです。ツイーターはスムーズな音色でボーカルや楽器を細部まで正確に表現し、ペーパーコーンは低域を柔らかく厚みのある音として表現します。

出典:TANNOY

後述するB&W 「607」と対照をなすスピーカーで、ハキハキと、くっきりした印象を与えるB&W「 607」に対し、柔らかく包み込むような、情感あふれるサウンドが魅力なのがPlatinum B6です。

「PMA-1700NE」にはスピーカーターミナルは2系統あるので、それを活用して「B&W 607」と「Platinum B6」両方つなぎ、気分や楽曲に合わせて切り替えて楽しむのも良いかもしれません。

TANNOY「Platinum F6」

もう一つTANNOYからおすすめしたいのは同じ「Platinum」シリーズのフロアスタンディングスピーカー「Platinum F6」です。

「Platinum F6」の推奨アンプ出力は20~150W、周波数特性は40Hz – 20kHz、インピーダンスは8Ω。能率は87dBです。

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外形寸法は幅300 × 高さ1,078 × 奥行233mmと大きめのサイズなので、比較的広いスペースに配置するのがおすすめです。

「Platinum F6」が「PMA-1700NE」におすすめな理由

「Platinum F6」を「PMA-1700NE」におすすめする一番の理由は、表現力も解像度も豊かな低音域とリアルな高音域サウンドです。

スピーカーの背部にあるバスレフと広い指向性を持つツイーターが生み出す没入感のあるサウンドはどのジャンルの音楽を再生してもその世界に引き込まれてしまいます。

ELAC「DBR 62」

ELAC「DBR 62」
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次に「PMA-1700NE」におすすめしたいスピーカーはELAC「DBR 62」です。
この製品は“Debutシリーズ”のうち、日本未発売の2ウェイ/ブックシェルフ型モデル「Debut B6.2」をベースとして、スピーカーエンジニアのアンドリュー・ジョーンズ氏がジュアルでレトロな外観、屈託なく気持ちよく鳴るチューンを加えたというスペシャルモデル。

「DBR 62」のスペックは推奨アンプ出力最大で120W、周波数特性は44Hz~35kHz。インピーダンスは6Ω、能率は86㏈となっています。

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「DBR 62」サイズは幅208 × 奥行275 × 高さ359mm幅が約20㎝とスリムなので、TVの横やちょっとしたスペースにも置きやすいサイズです。

また、フロントバスレフなので、設置する場所の後ろの壁との距離をあまり気にしなくて良いのも魅力です。

「DBR 62」が「PMA-1700NE」におすすめな理由

「DBR 62」を「PMA-1700NE」におすすめする一番の理由は、上位モデル“VELAシリーズ”にも採用されるウェーブ・ガイドにより可能となった、歪みがなく広いリスニングスポットをもつクリアな高音域です。しかし、高音域だけがこのスピーカーの魅力ではありません。

ELAC「DBR 62」
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ベースとなった「Debut B6.2」も海外では非常に評価の高いエントリークラスのスピーカーですが、この「DBR 62」は剛性強化とバッフル強化よる振動対策より、「Debut B6.2」よりも全体的な音のクオリティが格段に向上しています。

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海外の「DBR 62」のレビュー記事でも触れられていますが、「DBR 62」のサウンドは耳に馴染む自然なサウンドです。そのため、激しい曲調の音よりも、ジャズやボーカルを多用しているゆったりとした曲の方が表現するのに向いています。

トップとサイドのパネルのジョイント方法を見直し、エンクロージャーの強度が格段に向上した結果、ボイスやギターなどの中音域を忠実に再現し、フォークやジャスの音を忠実に再現してくれるスピーカーとなっています。

B&W「607 S2 AE」

B&W(Bowers & Wilkins)はイギリスの企業B&W Group Ltdによって製造される高級スピーカー専業ブランド。

スペックは推奨アンプ出力は30W – 100W、インピーダンスが8Ω、再生周波数帯域は40Hz~33kHzと紹介するブックシェルフスピーカー中では一番低いHzから対応しています。

サイズは幅165 × 高さ300 × 奥行231mm非常に質感が高く、「607 S2 AE」を置くだけでインテリアのの雰囲気も上げてくれる高級感あふれるデザイン。コンパクトなサイズなので、置く場所を選びません。

B&W「607 S2 AE」を「PMA-1700NE」におすすめする理由

「PMA-1700NE」にB&Wのスピーカー、「607 S2 AE」をおすすめする一番の理由はジャンル問わず迫力のサウンドを届けてくれる全体的なクオリティの高さがあるからです。

音の解像感が高く、精緻で厳格な描写が楽しめます。また、音切れが良くレスポンスも爽快。

ブックシェルフスピーカーでは、低音を鳴らすのが難しいと言われていますが、「607 S2 AE」はベースやバスドラムのサウンドがぼやけることなく、しっかりと描かれています。

B&W「607 S2 AE」はどんな音も輪郭がはっきりとしたサウンドを鳴らしてくれます。好みのわかれるところですが、コーラスでもそれぞれの声がはっきり分かれて聴こえますし、高音にもハリがあります。

高音の解像度が高く、メリハリのある高音で、シンバルやハイハット、ソプラノ、エレクトロサウンドなどは聴いていて非常に楽しく感じます

また、これはB&Wのスピーカー全体の特徴ですが、スピーカーの存在が見事に消えて、アーティストが目の前にいる感覚を感じさせてくれます。

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